ローズ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
金は天下の回り物
両親と兄を交通事故で失った山野光波。
ミツハは現実世界と異世界を行き来できる能力を手に入れる。
ミツハは今後の安定した生活を考えて、金貨を貯める事を考えるのであった。
最近の異世界物の多さには、アニメを見ている側も気づいている人が多いでしょう。
本作品が少し違うところは、ミツハが現実世界と異世界を自由に行き来している事。
異世界は中世ヨーロッパをイメージでいいのかな?
水道や電気などは勿論、田舎の道は舗装されていないですからね。
現実世界の日本と比べると、異世界は少し文明が遅れている感じがします。
ミツハは自分のお店を構えて商売するのですが……
その商品の多くは100均で仕入れた物。
確かに100均の品物は安くて便利だなぁと思いますが、品揃えの充実度を考えるとやや厳しいかな。
ミツハのお店だけだったら、そんなに影響は無いのかもしれませんが、
いつまでもミツハのお店だけが商品を独占して利益を得る、というのは、
異世界に模造品が出回らない、という前提が必要です。
戦国時代の鉄砲は、原理が分かったら日本で大量生産して、日本は軍事大国となっています。
異世界に頭のいい人や腕のいい職人がいたら、ミツハの立場も安泰とはいかないですね。
料理も湯煎した魚料理で驚かれます。
新鮮な魚が入手できない地方での魚料理は珍しいのでしょうが、
調理場にミツハが一人というわけでは無いですよね。
たしかにレトルト食材で調理は簡単なのかもしれませんが、
盛り付ける人がいないと料理としては成立しないと思います。
たしかにミツハの仕入れでないと料理はできません。
でも、ミツハの調理過程を見ていたら……そこはスルーするのかなぁ。
個人的に一番おかしいなぁと感じたのが隣国と戦争をするところ。
現実世界で傭兵と繋がりができるところも、「ん?」と思ってしまいますが、ここはあえて触れません。
でも、異世界に現実世界の武器を持ち込むのは、アリなのかなぁと考えてしまいます。
たしかに敵は大勢の軍勢でしたが、武器が違いすぎます。
装甲車でなくても頑丈な車だったら、敵の馬や兵士をなぎ倒す事は簡単です。
ドラゴンの倒し方も、少し強引という印象。
指揮官であるミツハが自分自身でバズーカでドラゴンを攻撃する。
たしかに転移する力はミツハしか持っていないので仕方が無いのかもしれませんが、
指揮官が戦場に出る、という戦い方が気になりますね。
普通にお金儲けをするだけでは、他の異世界作品と差別化できなかったのかな。
安く仕入れて高く売るのは商売の基本ですが、そこは商人(ミツハ)の腕の見せ所。
個人的には、食事や戦争などは無くても良かったと考えています。
古代エジプトで胡麻を売ったり、中世ヨーロッパで胡椒を売ったりしたら、大儲けする事はできます。
ミツハも文化の違いを味方にして、商品を高く売るだけでも良かったのでは。
ミツハは貴族となり領地を貰います。
さすがにここまで出世すると、商人という地位ではなく、領主になります。
商人とは違う役割を求められるミツハ。
ミツハは領地を発展させる事はできるのか。
金貨が8万枚貯まったら隠居するのか。
先の事は色々と考えられますが、そこまでアニメ化は期待していないかなぁ。
とりあえず、本作品を視聴して、ミツハの活躍をご覧下さい。