「異世界薬局(TVアニメ動画)」

総合得点
71.1
感想・評価
300
棚に入れた
923
ランキング
1410
★★★★☆ 3.4 (300)
物語
3.4
作画
3.4
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.4

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ネタバレ

U さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

B. ネタバレ注意 – 敵は魔王ではなく病原菌

高山理図のライトノベル  キャラクター原案:keepout
「小説家になろう」で2015年7月から2022年6月まで連載
制作:ディオメディア

異世界に転生した薬剤師が市民のため奮闘するファンタジー


<メモ>
なろうアニメにありがちな主人公無双のお話ですが、他の異世界ファンタジーと趣が違って面白かったです。

現生での医学知識と、異世界で得た患部が見える能力+物質創造というチート能力を薬の精製と治療のために使用。
貴族以外には入手が難しかった治療薬を薬局を開業して一般市民にも普及させていく。

転生後、父や家庭教師は中身が以前の少年と違う人物だと分かっていても変わらず接してくれるし、
上級貴族にも関わらず一般市民相手に薬を売ることをも後押ししてくれる。

女帝も「彼がこの時、この国にいる幸運」とファルマの力を異端として怖れるのではなく信頼して協力するのがかっこ良い。


14世紀のペストの流行、原因も治療法も分からず情報も得られない時代のパンデミックは恐怖だっただろうな。

アニメは原作9巻中の1-2巻までが描かれたらしいので続編あるといいな。
長男(えぐっちゃん)が帰ってきたらファルマの立場は変わるのかな?

作者ががん研究に取り組む現役研究者で、監修で薬剤師や医師が入っているので病気や薬の説明が分かりやすかった。


<主要登場人物>
・ファルマ・ド・メディシス:豊崎愛生   宮廷薬師の名家ド・メディシス家の次男
・エレオノール・ボヌフォワ:上田麗奈   ファルマの父の一番弟子の一級薬師 ァルマの家庭教師
・シャルロット・ソレル:本渡楓      メディシス家に仕える召使い

・ブ・リュノ・ド・メディシス:乃村健次  ド・メディシス尊爵家の当主 帝国に三人しかいない宮廷薬師の一人
・ベアトリス・ド・メディシス:遠藤綾   ファルマの母親
・ブランシュ・ド・メディシス:長縄まりあ ファルマの妹 4歳
・セドリック・リュノー:飛田展男     ド・メディシス家の使用人 異世界薬局の経理担当

・エリザベート二世:伊藤静        サン・フルーヴ帝国女帝

・カミュ:中井和哉            医薬大学でブ・リュノの同期だったが残虐な人間


<ストーリー>
薬谷完治(花江夏樹)は幼い頃病気で妹を亡くした経験から国立T大学で新薬の研究に勤しんでいたが研究室のソファーで仮眠中に息を引き取る。過労死だ。
目が覚めると見知らぬ場所のベッドの上、しかも少年の姿だった。

召使のシャルロット(ロッテ)によると
ここは異世界のサン・フルーヴ帝国で
ド・メディシス家は尊爵位(公爵位より上)で宮廷薬師の当主は薬学校の総長もしている。
ファルマは兄と共に薬師としてだけでなく貴族階級の証の神術使いとしても期待されている。
(神術が使えないと貴族ではいられない)

どうやら薬谷完治は雷に打たれ死亡したド・メディシス家の次男ファルマの身体に転生したらしい。
ファルマの両腕にある雷に打たれた時にできた火傷の文様を「薬神の聖紋」であるとし薬神の生まれ変わりと尊ばれる。

ファルマは幼少期から受けていた薬学の知識を受け継いでいること、
左手で物質創造(構成が分かる物質を作れる)、右手で物質消去ができること、
左目で対象者を見ると患部が青く光り、治療法が分かると白く、完治が見込める場合は光が消える能力があることが分かる。


サン・フルーヴ帝国の女帝エリザベート二世が白死病(肺結核)を患う。
この世界には治療薬がなく不治の病だったが、ファルマが薬を調合し命を救う。
この功績で父ブ・リュノにはマーセイル領をファルマには宮廷薬師の任命と薬局開業の勅許を与えられる。
女帝公認で異世界薬局を開き市民にも安くて安全な薬の提供を始める。

貿易港があり薬草の産地でもあるマーセイル領を訪れたファルマは海で溺れた妹を助けるため周辺の海水を消すが、
この事が噂になり、異端審問官に神術で不正を働く異端者の疑いをかけられる。が
ファルマを薬神と認識し審問官から薬神杖を寄与される。

同じ頃、ファルマを敵視する薬師ギルド長の嫌がらせなどもあったが
インフルエンザに罹った薬局の娘を助けたことで異世界薬局の薬を扱ってくれる店ができる。


帝都で開かれるサン・フルーヴ大市のため世界中の商船が帝都に向かっている中、
隣国ネデールの植民地のパンテ島で奇病が発生し住民が全滅したという情報が入る。
状況から黒死病(ペスト)と判断したファルマは病原体を乗せた商船の検疫のため港街マーセイルへ向かう。

エスターク村で黒死病の症状で死人が出ているという報告がもたらされる。
検疫を避け密入航した商人がいたのだ。
村の隔離と治療のためファルマが1人向かう。

帝都の検疫が破られ感染元のパンテ島から持ち込まれたモモンガが帝都に放たれてしまう。
さらに黒死病は自然発生したものではなく父ブ・リュノの同期で天才薬師と呼ばれていたカミュがもたらしたものだと分かる。
カミュは人体実験をするなどその残虐性ゆえ大学から追放され神術を封じられた人物。
カミュは「病に耐えた少数の勝者による再生への営み」にこそ生命の美しさがあると思っているのだ。

ファルマは黒死病のまん延を防ぎ、カミュから市民を守れるのか?


22.9.26

投稿 : 2023/04/15
閲覧 : 88
サンキュー:

4

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