タック二階堂 さんの感想・評価
2.9
物語 : 3.0
作画 : 2.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
だらだらと続けた2クール。
詳細は公式サイトでも。
小学館『マンガワン』『裏サンデー』にて連載中の阿久井真さんによるコミックのアニメ化作品です。制作は「やくならマグカップも」などの日本アニメーションです。
老舗アニメ制作会社で、かつては「世界名作劇場」を数多く手掛けた日本アニメーションですが、最近では上記「やくならマグカップも」や、いくつかの共同制作に入るといった感じ。んで、その「やくも」も古くさいキャラデザ、作画で今風じゃないなぁという感じ。
ですが、初回を観て「やればできるじゃん」と。
冒頭の主人公がヴァイオリンを弾くシーン。いい作画でした。や、のっけからキリッとした線で描かれたキャラの作画が良好だったので、日本アニメーションと聞いて、マジかってなりましたね。
話は、うん。まあ初回ですし、今後が気になる展開ではあります。ただ、やっぱり誰もが感じるでしょうけど「四月は君の嘘」っぽいよなあと。
バイオリンの天才少年だった主人公が、ボーイミーツガールでオーケストラに…という話になるのでしょうから、OPでそんなボカロ曲のPVみたいな映像にしなくてもいいのにと思っちゃいました。しかもさ、口の悪いやつなら「ハウトゥー世界征服」のパクリだとかいい出すレベル。
ED、まさかの霜降り明星・粗品さんの楽曲。まあ、ボカロやってますもんね。ていうか、OPEDともボカロ関連って、なんでしょうかねえ…
話としては王道といえば王道。手綱をNHKが握っているだけに、高品質な作品になるかもしれませんね。期待します。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
今回はアスカの過去が語られます。
「嫌い、嫌い、みんな大っ嫌い!」
という感じで、アスカはいじめの濡れ衣を着せられ、保健室登校になっています。そんな事情も知らず、シンジくんは友達いないのかとか言ってしまいます。
「ねえバカシンジ! あんたバイオリン弾きなさいよね!」
ってな具合で、バイオリンを弾くように迫りますが、シンジくんはチェロではなくバイオリンの音色は、浮気をして?離婚して出ていった父親の音。それがトラウマで弾くのをやめてしまっています。
でも、アスカの楽しそうにヴァイオリンを弾く姿に、実は羨ましがっていたということに気づくシンジくん。ついにアスカの前でパッヘルベルのカノンを弾いてみせるのでした。
という2話。
やー、さすが加隈亜衣さん、お見事です。
完璧に宮村優子さんを完コピ。キャラデザも相まって、アスカにしか見えないですね。というわけで、この文章のタイトルも変更です。
さて、次回はどうなるのでしょうね。なんか、幕張総合高校の吹奏楽部を観るみたいですが。いつ「あんたバカァ!?」が飛び出すのかも楽しみです。
{/netabare}
=====第5話視聴後、追記です。
{netabare}
まあ、確かに演奏シーンのCG浮きは酷いですね。
ただまあ、ストーリーは部活動モノの王道中の王道といった感じ。展開が遅いなあという気はしなくもないし、余計なカットイン(しかも静止画)が多くて、まどろっこしいという印象は拭えません。
造りとしては、なんだろう。バイオリン版「タッチ」といったところかな。少しずつメンバーを増やしていき、ライバルのような存在を出し、集団競技を作り上げていくといった共通点がありそうです。
時流に合わない古くささを感じさせるのは、NHKと老舗・日本アニメーションの組み合わせだからでしょうかね。そのぶん、手堅い作りではある気がします。土曜の夕方に放送というだけあって、お子様にも安心。
深夜アニメに慣れてしまった大きなお友達には、ちょっと物足りないと感じるかもしれないですね。
{/netabare}
=====第6話視聴後、追記です。
{netabare}
いやその、なんていうのかなぁ…
ストーリーは文句なく面白いと思うんですけど、制作レベルの低さが足を引っ張りまくっている感じがしてしまうんですよね。
たとえば、無意味な風景のカットイン。
これが長くて(尺稼ぎ?)、しかもたいした作画でもないから目について仕方ないです。学校のオブジェとか、校舎の造形とかを漫然と写して、それにセリフを重ねるシーンが何度となくあるんです。
会話の掛け合いとかも、なんか微妙な間があって、それが積み重なって違和感になっている印象。これも尺稼ぎなのかもしれないですね。
そういった作品の本筋と関係ない部分で雑音が多すぎて、ストーリーもそんなに面白くないんじゃないかと思わされてしまうという。邪魔にならないレベルの作画、演出であれば文句ないのに、今のところ完全に邪魔をしている感。
もったいないというのが本音です。本作を京アニが担当していたらと思うと、なかなかねぇ…
{/netabare}
=====第8話視聴後、追記です。
{netabare}
もっさりもっさり進行しています。
ぶっちゃけ、ハルのいじめの過去エピソードに2話もかけないでよ。ただまあ、最後に夜の公園でハルが「G線上のアリア」弾いて、それが特殊EDになるという流れは良かったと思います。
そして、いよいよ作画がのっぴきならない状況になってきましたね。アスカの顔のバランスが微妙になってました。ヒロインのキャラデザぐらい頑張りましょうよ。
{/netabare}
=====第12話視聴後、追記です。
{netabare}
もっさりした展開も、良く言えば“丁寧”。1クールのオーラスとなる今回、ここを山場に持ってきたかったということでしょうね。うん、よかったと思います。
定期演奏会のオーディションを勝ち抜いた青野。でも、“滝先生”は手放しでは褒めません。むしろ、コンマスになることを期待しているからこその厳しい言葉をぶつけてきました。
まあ、ね。モチーフが一緒だから、どうしても傑作「響け!ユーフォニアム」と比較されちゃいますよね。でも、これはこれで悪くはないストーリーでした。
連続2クール、全24話の折り返し。
少なくとも、継続断念する理由はないですね。面白いです。ひどいCGにも慣れてきました。
{/netabare}
=====最終話視聴後、追記です。
{netabare}
24話もやってきて、結局は定期演奏会で終了という。サクサク進めればいいというものでもないとは思いますけど、いくらなんでも24話もやって、なんらかの大会に出場するところまでいかないのは、だらだらとサイドストーリーに終始していたからにほかなりません。
最終回なんて、「新世界より」の第4楽章までフルでやっただけですからね。それで、本編にも出てこなかったサブキャラの回想を見せるってんですから…
特に部長が2年生のチャラ男を叱るシーン。いや、こんな最後についでみたいにやらないでくださいよ。
なんていうのかなぁ。たぶん原作は面白いのだと思います。それは感じるんですよ。でも、アニメとしての作りが成功したとは言い難い。それは、話をどこまで進めるかとか、どこを強めに見せたいかといった構成的な問題。あとは作画。大事な最終話を1話まるまる「新世界より」で使う余裕なんてないはずなんですけどね。
まあ、NHKだから、当然ロングスパンで制作されるのでしょう。続編含みというか、もちろん2期ありきで制作されていたのは言うまでもないでしょう。だから、こんだけ余裕かましてだらだらと構成できたんでしょうね。
{/netabare}