Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

今宵、世界は我らを知る　我らは陰に潜み陰を狩る者

この作品の原作は未読ですが、キャラデザと作画の綺麗さに惹かれて視聴を始めた作品でした。

久々に中二病全開の作品というか、「中二病でも恋がしたい!」の富樫 勇太や丹生谷 森夏だったら転がり回りながら悶絶するレベルの中二病っぷりの作品が輩出された訳ですが…
これが結構…いえ、相当に面白いからビックリです。

まさかこの年齢になって中二病全開の作品に熱くなるとは思いませんでしたが、きっとこの作品の「中二病っぽさ」を好意的に評価している方が多くいらっしゃると思いたい…です^^;


「陰の実力者」

それは、主人公でも、ラスボスでもない。
普段は実力を隠してモブに徹し、物語に陰ながら介入して密かに実力を示す存在。
この「陰の実力者」に憧れ、日々モブとして目立たず生活しながら、
力を求めて修業していた少年は、事故で命を失い、異世界に転生した。

シド・カゲノーとして生まれ変わった少年は、
これを幸いと異世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにする。
「妄想」で作り上げた「闇の教団」を倒すべく（おふざけで）暗躍していたところ、
どうやら本当に、その「闇の教団」が存在していて……？
ノリで配下にした少女たちは勘違いからシドをシャドウとして崇拝し、
シドは本人も知らぬところで本物の「陰の実力者」になっていき、
そしてシドが率いる陰の組織「シャドウガーデン」は、やがて世界の闇を滅ぼしていく――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

正直ストーリーは微妙だと思います。
シド・カゲノーの戯言とも思える言動が現実と合致するなどご都合主義が過ぎるのでは？
と思わなくもありませんが、結果七陰を始めとする取り巻きまで含めて中二病っぽさで強引に押し切ってしまうんです。
この作品を視聴していると「可愛いが正義」なら「格好良きだって正義」でもう良いんじゃ…
なんて思えてくるから不思議です。

この作品の魅力は幾つかあるのですが、一つ目の魅力は主人公であるシド・カゲノーの「強さの底が見えない」ことだと思っています。
物語の中で、彼は様々な相手と対峙することになりますが誰と対峙しても強さは圧倒的です。
最早人間であることを超越していると思わないと辻褄が合わないレベルなんです。
これが中途半端だと「俺無双」とバッサリ切られかねませんが、これだけ違いが明確だと逆に潔さと心地良さを感じてくることでしょう。

そしてもう一つの魅力…まぁ、これが最大にして最強だと自負していますが、ヒロインを演じる声優さんの布陣が半端ありません。

シド・カゲノーに寄り添う七陰
・アルファ（CV：瀬戸麻沙美さん）
・ベータ（CV：いのりちゃん）
・ガンマ（CV：みもりん）
・デルタ（CV：ファイちゃん）
・イプシロン（CV：ひーちゃん）
・ゼータ（CV：朝井彩加さん）
・イータ（CV：近藤玲奈さん）

このほかにも香菜ちゃん、まややん、ちゃんりなに日笠さんまで声を当てているんです。
他にも旬な声優さんが惜しみなく投入されています。

この作品はゲームが原作じゃないのに…
だからでしょうか。
格好良さが声優さんの演技で余計に引き立てられているように思えるんです。
もちろん、演出との相乗効果もあるのでしょうけれど。

だから、全20話という中途半端なところで終わってしまったのは個人的にムッチャ残念でした。
それまでの武神祭での展開が鬼懸かっていただけに、心にポッカリ穴が開いてしまった感じがしました。
きっと、こう思ったのは私だけじゃなかったんですね。
早々に第2期の制作が発表されました。
やっぱりこういう展開じゃなくちゃ…！

オープニングテーマは、OxTさんによる「HIGHEST」
エンディングテーマは、七陰の皆さんによる「Darling in the Night」

2クール全20話の物語でした。
しっかり堪能させて頂きました。
第2期の放送を楽しみに待っていますね♪