鬼戦車 t89 さんの感想・評価
3.1
物語 : 1.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ぶん投げエンドは酷いですが、個人的には好きな作品でした。
最終話(12話)まで観ました。
皆様のレビューにあるように、ラストの酷さはどうやっても擁護出来ません。オチはつけて欲しいです。
ただ、2期やっても破綻したと思われるので、被害が少なくて良かったかもしれません。
人々が巨獣を狩って生きていたり、亜人種がはびこっていたり、カンナギとナギモリが合体して戦ったりと、面白い要素はありました。
しかし、「てぶくろ」さんが書いているとおり、肝心な所で情報が上滑りしています。
ノビト(人類)の帝国と亜人種の対立が重要な背景なのですが、ジイロが帝国側にいた時の相棒はツノビトですし、帝国の女将軍のカンナギもツノビトです。
ケモビトのロマーナさんは帝国の従軍医師として戦争に参加しているし、モリビトと帝国は古の契約があるようです。
あれ?ヤマビトしか帝国と対立してなくね?
メザミさんは亜人種を倒すために量産型特攻娘や、おもしろバトル改造人間ファザードおじさんを開発しましたが、帝国が何と戦っているのかイマイチ曖昧です。
また、帝国は強力な軍隊と兵器を持っており、都市も発展していますが、亜人種は、モリビト以外小規模集落で細々と暮らしているようにしか見えません。
亜人種は個々の能力も優れているようには見えず、ノビト側にも侵略するメリットは無さそうです。
亜人種絶滅を目指して凄い兵器の開発をしているメザミの上司で、色々暗躍しているバクラも、皇帝に亜人種は滅ぼさずに、帝国の武威と威光で朝貢させましょう的なことを言っています。亜人種とどういう関係を築きたいんでしょうか?
色々と意味深なワードを散りばめている暇があったら、ノビトと亜人種の対立関係をちゃんと描かないといけません。
結局、亜人種との戦争やら対立やらも伏線の一つでしかなく、どう回収するかあまり真剣に考えていたとは思えません。
中盤、ジイロ達がノホホンと世界を旅するのに、ノビトと亜人種が決定的に対立していると、お話が上手く作れないよぅという制作上の都合が見え隠れします。
何なら、亜人種自体要らない設定でした。最終決戦の賑やかし以上の存在感がありませんでした。
もっとテーマを絞って、リソースを分散させずに物語を進めていけば、もっと面白くなったと思います。