てとてと さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
永遠生きる悪魔と儚い人間の絆。バトル中心だけど優しい作風の良作
19世紀のロンドンを舞台に、永遠生きる悪魔と薄幸美少女が契約、バトルに巻き込まれたりしながら絆深めていく。
【良い点】
永遠生きる者と儚き人間の絆という、物語の王道の一つをしっかりと描いている。
悪魔と人間双方の想いや絆や成長、どちらかというと儚きはずの人間の輝きと、それを知っていく悪魔側の葛藤や心境の変化と成長が良い感じ。
心が強い盲目薄幸美少女、滅亡させられそうな令嬢など、あざといドラマ性あり。
特に弱小悪魔と浮浪児少女の3話はかなり泣かせる、2023冬アニメで一番泣かせる。
基本シリアスだがキャラ間の掛け合いの雰囲気が良く、前向きな力強さがある。
悪魔組のコミカルな面が多く、シリアスとのバランスが良く見やすかった。
やたらとバトル展開が多いものの、根っからの悪役が誰もおらず、切なくもいい話に収まる。
悪魔狩りの騎士団が悪役と思いきや団長や副団長の良きドラマあり好感度上げてきたり、拗らせ悪意タイプと戦闘狂タイプの悪役悪魔二人も各々の想いがあるなど。
途中経過はダイアナやスノウなど悲劇か!?とハラハラさせつつ最終的には安心。
ラストも理想的な大団円で後味良し。
タイプの違う各コンビ三者三様な関係性が尊し。
ヒロイン組も良いが、戦闘狂敗残兵と戦闘狂悪魔コンビの絆が特に良かった。
客観的に見ると邪悪だけど、共感できる名コンビ。
キャラは人間悪魔双方申し分ない。悪魔の方が人間臭いところが好感持てる。
薄幸でも芯が強いウィステリアちゃん可愛かった。
悪魔のマルバスとナベリウスは何となく「ゼロから始める魔法の書」の傭兵とホルデム彷彿とした。
ヒロイン役の竹達彩奈氏が歌う主題歌がかなり良い。EDも良し。
主題を的確に捉えて想いを綴っており、この主題歌で一段評価上がる。
作画はウィステリアちゃんがかなり可愛い他、悪魔バトルも中々の迫力。
【悪い点】
バトル展開がカオス気味で途中経過にちょっと戸惑う。
良い面もあるが、騎士団が敵か味方かやや曖昧だったり、敵悪魔組の行動がスケール小さかったり、終始バトルしている割には盛り上がりはそこそこだった。
ウィステリアが精神的に強くて、あざとく泣かせる度が期待した程でもなかった。
群像劇としては良かった分、やや分散したか。
【総合評価】7~8点
シリアスと優しさのバランスが良い良作。
評価は「とても良い」