STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
前日譚の「PROLOGUE」がかなり血生臭い締めだったため、「本編もかなりシリアス色の強い
作品になるのかな?」と思っていたが、蓋を開けてみると学園が舞台で、モビルスーツの戦いは
いわゆる戦闘ではなく、死には至らない決闘と随分緩いノリ。
更に主軸キャラのスレッタ・マーキュリーとミオリネ・レンブランの百合っぽい要素を
押し出していたこともあって、より柔らかい雰囲気が。
ストーリーの方もガンダムの技術の医療利用を目的とする起業という方向性に進むが、
ガンダム系作品がそんな優しいまま終わるはずもない。
話が進むにつれ、ベネリットグループの権力争いやスペーシアンとアーシアンの確執など、
不穏な要素が色濃くなってきて、終盤には本当の戦闘が始まるきな臭い展開で締め。
分割2クール作品だが、学園主体の平和な世界は本作で終わりなのかな。
ベネリットグループ以上に不穏なのが、スレッタの母のプロスぺラ。
なまじ敵対者ではないことで、よりやっかいな存在という印象で、スレッタにとっては母だけに
その盲信ぶりもひどく、ラストのスレッタの行動はほぼ洗脳状態にあるような感じ。
この締めはクリフハンガーとして後編へ興味を持たせるという点では、かなりインパクトの
あるもの。
このプロスペラだが、その目的もさることながら、スレッタや彼女が搭乗するガンダム・
エアリアルに対して、何をしでかしたのかも相当怪しい。
これはミステリー要素として、話が進むにつれ、少しづつヒントが与えられる点など、
ストーリーへの興味を上手いこと引っ張っている感があるが、真相は相当えげつないことを
やっているような気が。
このプロスペラとスレッタだけに限らず、デリングとミオリネのレンブラン親子、ヴィムと
グエルのジェターク親子などの親子関係、あるいは大人と子供の関係が重要なファクターと
なっているが、よくよく考えるとシリーズ構成や脚本が大河内 一楼氏で、この人が手がけた
過去作品でも親子関係や大人と子供の対峙に焦点を当てた作品が多かったのだった。
2023/04/02
2023/04/15 誤字修正、表現方法の変更
2023/04/15 誤字再修正