しんちゃん さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
MAPPAさん、PPやるならもうひと頑張り欲しかった
ストーリーや作画などの評価は、ほかのレビュアーの方の記事をご覧ください。
この作品の特徴は、製作委員会を立てず制作会社のMAPPAが単独でプロデュースしてること。つまり、テレビ放映/ネット配信料以外の関連収益を見込んだ出資を受けてないという点にあります。
それだけで儲かるのかと言えば当然そんなことはないわけで、ではどうしたのかというと、いわゆる「プロダクトプレイスメント(PP)」ですね。作中に登場するネットスーパーや、現代日本から取り寄せる調味料や食材・商品が実在のもので、それらの提供企業にスポンサーになってもらってると。製作委員会方式を取ると、権利関係の問題からスポンサー集めがかえってややこしくなってしまうため、MAPPAが単独で製作することにしたものと思われます。
それはそれで意欲的な取り組みで良いと思いますし、実際1話に出てきたエバラ食品の「生姜焼きのたれ」なんかは、スーパーでもかなり売れたみたいなので、アニメのPPとしてはそれなりの成功だったのではと思います。
ただ、少々残念だったのは、原作に登場するメニューに合わせた調味料や食材の協力会社を全部はスポンサーに取りきれなかったことでした。2話にはステーキ丼が登場し、にんにく風味とおろし風味のステーキ醤油が使われるのですが、この色・形状がどう見てもキッコーマンの商品パッケージであるにもかかわらず、同社が協力会社に入ってないんで、さらっとスルーされてるのです。もったいないですよね。まあ、キッコーマンからすれば「ステーキ醤油って言えば自動的にうちの商品が買われるから、別にわざわざスポンサーしなくてもいい」って感じだったのでしょう。
MAPPAもどうせ徹底的にプロダクトプレースメントで稼ごうと思うなら、原作者に了解とってここは「ステーキソース」を使ったことにして、日本食研とモランボンとユウキ食品(マコーミック)とを競り合わせて一番高いお金出したところをスポンサーに入れて商品宣伝する、とかやってほしかったなーと思いました。それでアニメ制作会社がちゃんと儲かるなら、それでも良いと思うのですが、そこは原作を尊重するあまり中途半端になっちゃったのかなと。やるなら徹底的にやって、「アニメのPPは威力バツグン!」っていう評判を取って欲しかったですね。うん。