てとてと さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ネタの面白味は若干欠けるものの、ユニークなファンタジーコメディー
最弱臆病ドラゴンが、最強エルフ魔王の不動産屋と一緒にマイホームを探す、ほのぼのファンタジーコメディー。全12話。
※作品データベース様より転載ちょい加筆
【良い点】
発想がユニーク。ドラゴンが最弱というギャップ萌え、RPGあるあるネタをモンスター視点で見たダンジョン構築など、発想が上手い。
全般的にやさしい世界のなごみ系なのも見やすい。
同様にファンタジーで家探しな「RPG不動産」と比較して、シリアスによる不快要素が無く安心。
ぴーちゃん可愛い。勇者は死なないので叩きのめしても安心設定も良い。
最弱ドラゴン・レティと、最強魔王ディアリアのズレた掛け合いの面白味よりも、攻めと受け?の関係性にBL的なキャラ萌えもありそう。
回が進むとディアリアの過去や、レティ父との関係が掘り下げられ、友人の息子を見守る温かさある事が分かる。
どちらかというと過去エピソードの方が面白かった。
長命種特有のスケール感がファンタジー的で良い。
ある種の童話的な持ち味あり捨て難い作品だった。
話の面白さはバラツキがあるが、どちらかというと家探し以外の話の方が良い傾向。
6話の闘技場八百長回が一番面白かった。
発想がユニークなのと、ズル賢く慣れ合って楽しくやろう的な気風はある意味風刺的で痛快。人間もグルなのが笑える。
その他にもゲストのモンスターとの交流を経て、自分の居場所を探す大切さみたいなテーマを感じる。
やや退屈な回でもキャラと雰囲気の良さとユニークさでそこそこ楽しめる、中盤以降は若干面白味も出てくる。
オーイシマサヨシ氏によるOPがかなり良い。2021春上位。けものフレンズOPを彷彿とするノリの良さと優しいテーマ性ある。
この曲をもって一段階評価上げたくなる。
何気にゲストの声優陣が豪華。ツダケンドラゴンがヤクザっぽいのは同時期の「極主夫道」と重なった。
【悪い点】
レティと魔王の掛け合いがワンパターンでさほど面白くない。ボケツッコミ系コメディーとしてはイマイチ。
最弱ドラゴンなのを活かしたネタ展開も予定調和。
終盤のネルちゃんは可愛かったが9話まで女の子の層が薄い。終盤までは男性視聴者的に華が不足。
キャラデザが若干ではあるが萌えにくいが許容範囲ではある。
家探しネタにハズレが多い。
RPGネタとみるとありがちで特に序盤は飽きがち。
またレティが断念する理由に共感しづらく振り出しに戻るのが徒労感。
ファンタジーの建築ネタのヒネリも期待外れ。
魔王が勇者をボコるのが、何となく女性作者的な私ツエーな嫌味を若干感じる。
「鬼灯の冷徹」と似た構図、鬼灯とディエリアは超有能なクール系鬼畜で似ている、どちらも自分がニガテなキャラ造形。
【総合評価】6~5点
やや地味かつ、おそらくは女性向けの作風と思われ、自分には若干性に合わない部分もあるものの、
ユニークさと根底にある優しいユーモアは十分に捨て難い。
ニコ動では十分楽しめたし、ユニーク故に今後も記憶に残りそう。
評価は普通寄りなんだけどOPの良さも加味して「良い」
2023冬の「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定」の邪竜様と、炎竜王レティさんどっちが強い(弱い)のか気になる。