マージマジマジーロ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
世界を支配する巨人に人間たちが抗う
【物語】
巨人がすべてを掌握する世界で、人間たちが自由を求めて戦うという内容。
まず世界観とストーリーが重厚で、終始クライシスが続いていく。
本作は巨人に対抗する手段として、立体起動装置と呼ばれる武器を駆使して戦う。科学的な力や魔法などで解決せず、あくまで生身の人間で挑んでいく。そのため戦闘シーンでの緊張感、絶望感が生まれている。
内容に関しても、細かく伏線を張り巡らせた中で、良いテンポで進んでいくので見応えがある。
そして稀に飛び出すギャグシーンも入れるタイミングが絶妙。構成はだれかと思い調べたら小林さんだった。戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズでもシリアスとコメディの線引きが上手いと感じていたが、本作でも遺憾なく実力を発揮していた。
【作画】
非の打ち所がない。
アクションシーンの迫力感は歴代のアニメでも屈指の出来栄え。立体起動装置を活かしたカメラワーク、斬撃と血の演出、煙幕と爆破の壮大さ等、見ていてワクワクする。
そしてキャラの顔の表情も抜群。各シーンに合った顔つきで、言葉を発さなくてもキャラが何が言いたいのか、どんな感情を抱いているのかが伝わってくる。
【声優】
みんな演技が上手い。本作の絶望感などのダークな世界観を更に深めている。
中でも梶さんと麻里奈さん、そして小野D。
まず語尾で『ッ!』のような独特のシャウトを出すのは梶さんのお家芸だし、麻里奈さんはアルミンの弱気だけどいざという時に勇気を出すような、感情の揺れ動きを見事に表現している。小野Dは声の野太さが団長感満載。
【音楽】
“1クール”
OP(紅蓮の弓矢/Linked Horizon)
ED(美しき残酷な世界/日笠陽子)
“2クール”
OP(自由の翼/Linked Horizon)
ED(great escape/cinema staff)
4曲すべて重厚感があって本作の雰囲気にピッタリだった。
劇中歌やSEも丁寧で、アクションシーンにリアリティも現れている。
【キャラ】
キャラ設定とパワーバランスが絶妙。
まずキャラ設定。人間対巨人の構図で、勧善懲悪のストーリーで見やすい。それにより巨人に抗う主人公たちに感情移入するからこそ、キャラ一人一人に魅力が出てより惹かれていく。
そしてパワーバランス。エレンは大成しそうなポテンシャルを持ち合わせながらも、まだ未熟だからこそリヴァイの存在感や格好良さが映える。