テナ さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 2.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
恋
社会人の恋愛物語って感じです。
なんか、凄くドキドキする様な展開や無理やりな展開がある訳ではないですが、凄くリアルぽい感じがする作品だと思います。
新入社員として普通に出会って、徐々に徐々に毎日を積み重ねてお互いの想いや気持ちを知っていくような、ゆっくりした作品で、もしかしたら人によっては中々進展しない恋愛に飽き飽きする人も居るかもしれませんが、リアルな恋愛もそんなトントントンって行くよりも、ゆっくり時間を掛けて積み上げて行くものかな?ってのが私の恋愛観なので春の入社から夏秋冬と時間を掛けて関係性を積み上げていくのがいい点かな?と思います。
で、この作品は人間と妖怪?が共存するのかな?
人と妖怪と言えば「夏目友人帳」や「妖狐×僕SS」などを思い出す人は少なくないと思いますが、この作品には妖怪その物が登場する訳ではなく「末裔」が出てきます。
例えば、「雪女の末裔」や「妖狐の末裔」「不死鳥の末裔」などです。
彼らは雪や雪達磨を出したり出来るので妖怪の力?自体はありますが、一切アクションはありません。
悪人は1人もいません。
ただ、末裔がいるってだけで世界観も周りの人間がそれに驚く事も殆どないので、妖怪や末裔が認識されてる世界なんだと思います。
ただ、この「末裔」と言う設定の重要性を殆ど感じません。
その妖怪の特徴が性格に出てる「フェニックス」なら、そうした前向きな性格、「雪女」なら感情の振り幅で雪を出したり「妖狐」なら耳がピコピコして可愛いとかもありますが……
「末裔」じゃなくてもよくない?となります。
ただ、この「末裔」であるからこそ出来る話が今後来るのかな?
原作は読んでないので解りませんが、そうした物語の展開次第では生きてくる設定かな?とは思うものの現時点では「末裔である必要性」が感じられないのは残念だけど、ただ、冬月さんの誕生日の日の帰り道で氷室が間違えて景色を凍らせちゃうのは凄く綺麗で素敵かな?と感じました。
まっ、そんな風に末裔だからこそ出来る話や末裔だからこその悩みってのもあるし、まぁ楽しい話ではありますが……
冬月さんは気の利く女性ですね。
相手のことを思いやれる人で猫の髭を渡して来るのは少し怖いかもですが、花や猫に嬉しさのあまり凍らせて触れられないなど、末裔だからこその、あるある?の悩みの改善になればと色々な物を持って来てくれたり力になってくれるのは素敵だなぁ〜って。
で、やっぱり一番素敵なのは彼女の心遣いで、途中からは恋心もありますが……
最初は彼女の同僚に力になってあげたいって善意しかない優しさが素敵だなぁ〜と感じました。
私は冬月さんと共感したのはLINEの名前を飼い猫の名前にしてた事かな?
LINEって本名にしてる人がかなり多いけど私も自分の苗字を文字った名前にしてて本名は一切使ってなくて、その点は共感できました。
氷室はなんだろ?
彼はイケメンで体調の悪い同僚の仕事を引き受けたりと優しさもあるんだけど、一番の印象は可愛いかな?
雪達磨が浮いたり、直ぐに照れたり1人で思い出して照れたり、暑さで溶けると子供になったとか、可愛い系男子って感じかな?
「バカとテストと召喚獣」の秀吉みたいな男の子だけど女の子の様な可愛さではなく。
男性としての可愛さって感じです。
部署が変わるかも?と悩む姿はクラス替えに好きな人と同じクラスになれるか心配する中学生みたいでしたね。
同じ部署になったら足をばたつかせて大人とは思えない喜び方が可愛くありますねww
冬月さんへのアプローチも空回り気味になる時もありそれがまた可愛いww
で、どちらかと言うとカッコいいセリフは氷室よりも冬月さんの方があるかな?とは思います。
大人の恋愛をリアルになぞったような作品で男女問わず楽しめる作品です。
タイトルにクールとありますが、冷たさなんかはなく(雪は除く)暖かい作品だと思います。