蒼い✨️ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「邪神ちゃん」はいつも金欠ですの…。
【概要】
アニメーション制作:ノーマッド
2022年7月6日 - 9月21日に放映された、全12話のTVアニメ。
原作は、『COMIC メテオ』でweb連載中の漫画作品。
著者は、ユキヲ。
監督は、佐藤光/山田卓。
【あらすじ】
花園ゆりね…神保町のボロアパートで暮らすドSでオカルト好きなゴスロリ女子大生。
邪神ちゃん…召喚術の縛りでゆりねを殺さないと魔界に帰れない半身蛇で自堕落な悪魔。主人公。
邪神ちゃんはド○えもんのように、ゆりねの暮らすアパートの押し入れで寝起きする居候で、
ゆりねと邪神ちゃんの殺るか殺られるかの、その危険な共同生活は、
強者であるゆりねと魔界最弱の邪神ちゃんでは勝負にならず、ゆりねの全戦全勝。
邪神ちゃんは輪切りにされようが粉々にされようが、
頭の中にあるコアが破壊されない限りは死なずに再生する。
誰もが認めるクズではあるが嫌われ者ではない邪神ちゃんの周りには様々な悪魔や天使が寄ってくる。
ついでにイカれた人間(橘芽依)にもストーキングされて邪神ちゃんはビビっている。
新年に、本来は敵対する存在であるはずが打ち解けた天使と悪魔が集まって、
ゆりねの暮らすアパートの庭でカルタで遊んだり、お雑煮を食べたりの平和なひととき。
明くる日(?)天使の輪が崩壊したために天界に帰れない天使のぺこらは、
いつものように腹をすかせたホームレスだった。
そのぺこらが天使たちの主である神と地上で再会をする。
神であるリエールは堕落した人間を地上ごと滅ぼすためにやってきたのだが、
その前に人間の暮らしを体験しておこうと、小さな女の子の姿で孤児として児童養護施設に入所。
天界の裏切り者として神に抹殺される恐怖で情緒不安定になる天使がいたり、
様々なキャラの関係を楽しんだりするアニメ!
それが、「邪神ちゃんドロップキックX」なのだった。
【感想】
令和のギャラクシーエンジェル的なものだと思ってるのが、このアニメです。
クラウドファンディングや「ふるさと納税」を利用した地方自治体とのコラボといった、
出資で作られているアニメが邪神ちゃん。宣伝に予算が費やせないこともあり、
自ら“弱者の戦略”と称しているようにネットでの宣伝のやり方で目立とうとしたり、
お金を出してもらう見返りに地方の観光や特産品のPRで、
地域密着型を目指しているアニメでもありますね。
違法アップロードよりも早く公式切り抜き動画をYouTubeに投稿したり、
(借金返済を目的とした)「臓器売買」といった台詞が、
公金を使ったアニメにふさわしくないと富良野市の議会で問題視されたり、
アニメそのものの内容以外で話題になったのが、この3期。
ギャグ漫画・ギャグアニメは長期化するとマンネリでつまらなくなっていくのが常ですが、
むしろ、このアニメを巡る現実での出来事のほうが、
ネタとして面白かったと思うのは意地悪でしょうか?
手を変え品を変えながらネタや新たな刺激で笑いの供給をし続けるのは限りあるもの。
ギャグ漫画が既視感・マンネリに突き当たるのは宿命みたいなもの。
延命のために、90年代アニメっぽい装飾多めのキャラデザですが可愛い女の子キャラを増やして、
キャラの組み合わせで以前には無い掛け合いをキャラから引き出して新たな笑いにする。
邪神ちゃんも原作からして、ギャグ漫画の連載によくあるパターンを踏襲している作品。
コミカル風味で吐くほど絵面がひどくはないものの、
邪神ちゃんが因果応報の拷問でしょっちゅうグロい目に遭ったりで、
それが人を選ぶネタであったり、一部のエピソードであった🔥ネタが全然笑えなかったりで、
面白いネタと面白くないネタの差があるのも以前と変わらず。
初音ミクとのコラボや積極的な観光PRで。原作から更に話の幅を持たせようとしている。
その試みは悪くはないと思いますが、
あまり爆笑できるものではなかったと感じられたのも私には事実。
話作りのお約束として、期待通りにキャラクターがおかしな行動をすることで、
「邪神ちゃんはやっぱりこうでなくっちゃ!」と、サザエさん時空のいつも通りの邪神ちゃんたちを、
ファンが見て安心するのが原点で基本のようなもので、特別な面白さは無いものの、
邪神ちゃんは面白い面白くないの概念を超えたキャラクターコンテンツとして楽しめば良いのかな?
しかし、飛ばし飛ばしながら原作ストックをかなり消費してしまったのと、
観光地ネタがギャグアニメとしてあまり面白く思えなかったのとで、これ以上続けるのは厳しそう。
もう、延命のために無理やりお金を集めて作り続けてるコンテンツに成り下がってる気もしますが、
アニメ会社と邪神ちゃんファンがお互いにそれで良いのなら、とやかく言うことでもないでしょうね。
そう言えば、4期成立に向けて現在も資金集めの活動中のようですね。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。