エイ8 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
時折見かける超センス系
『4人はそれぞれウソをつく』(よにんはそれぞれウソをつく)は、橿原まどかによる日本の漫画。2018年にネーム原作賞受賞後、『別冊少年マガジン』(講談社)にて、2020年5月号より連載中。略称は「4ウソ」。
それぞれ誰にも言えない秘密を抱えている仲良し女子中学生4人組の姿を描く学園コメディ作品。毎話4コマ漫画と5コマ漫画が連続する構成となっている。
2022年10月から12月までテレビアニメが放送された(wikipedia)
レビュータイトル通り、凡人ではどう逆立ちしても発想が降りてこないようなハイセンス作品。類型的な作品を挙げるとすると「あそびあそばせ」や「女子高生の無駄遣い」辺りでしょうか。よくもまあこんなアイデアが湧いて出るものです。
当初本作は複数人の視点によるミステリものだと思って視聴を始めたのですがぜんっぜん違いましたね。宇宙人、サイキック、忍者そして男……いや男だけフツー過ぎるだろと思いつつも女子中に侵入を果たしてるという意味ではむしろそれが一番ヤバイというのがヤバイ。まあ昨今では性的マイノリティの文脈もあったりするんで本来結構センシティブなところではあるんでしょうが。
本作はどちらかというと女子向きだと思ってたのですが別マガ連載ということは一応男子向け?確かに「カイジ」や「ジョジョ」をパロってるところを見るとそうなのかもしれませんね。これら自体もそうなのですがパロというかオマージュしているものがやや……というか相当古くてVHSはまだしも最後リッカが操縦する宇宙船のモニターにちらりと映ってた車がドライブしてるやつ……死ぬほど懐かしくて泣くかと思いましたよ。若い人は知らんでしょうがあれ大昔に旅館のゲームコーナーとかにあったんですよね。所謂ビデオゲームではなくでっかい筐体の中で実際に動かすやつなんですが、正直どうやるのが正解なのかもよくわからなかったのを覚えています。(と、いうわけでちょっと調べてみたら出てきました。関西精機製作所(KASCO)の「ミニドライブ」と言うそう。相当でかい記憶がありましたが実際はかなり小さめのようですね、プレイするこちらの方が小さかったからそういう印象を受けたのでしょう。ていうか発売は1959!?ふっるwwビートルズ来日より古くからあったとは……にしてもまだ稼働してるところがあるんですね、どんだけ長寿なんだ。自分が幼少の頃でも既にレトロな感じだったんですが)
設定は突飛ながらも結構うまく料理していると感じました。JK設定でなくJC設定なのはどちらかというと翼(剛)の声変わり前にするためかも。ただ粗さも目立っていて、関根が剛の心を読めないのはわかりますが一回来た双子の姉である真の翼の心を読まなかったというのはちょっとご都合主義的ではあります。ただそんなことより何より千代の弟である半蔵も含めて合コンじみたことをしていた時、同席していた筈にもかかわらず半蔵は翼(剛)と会ってなかったかのような会話が出たりして……いやほんとこういうのガチでやめてください頭がバグるかと思いましたよ。他にも千代が高架下に住んだり木の上で野宿したりと拠点が曖昧だったり関根らが食べたタコ焼きのくだりは無くなった筈なのに結局食べたことになってたりだとか結構適当。内容自体が一風変わってるのはわるくないんですが最低限の辻褄ぐらいはちゃん合わせて欲しいです。特に合コン的なやつはその話の中でのことですよ、編集もちゃんと仕事してくださいよ。
まあ、そもそも関根が男性の心の声を聞けないことに気づいてないということそのものがおかしいんですがね。ただそんな能力を利用すればその人の性がどっちかわかるので現代社会においては案外そういう重宝のされ方もしそうな気もします。