やまげん さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
映像を極める
3つの作品があるので、レビューはそれぞれの作品に対してしようと思う。
どの作品も、緻密に描きこまれた絵で、色彩にもこだわりを感じた。
映像としての評価は、3つとも文句なし。
Episode. 1「彼女の想いで」
物語も映像も、とんでもなくよかった。
物語は、不思議で不気味で、引き込まれるような魅力があった。
映像は、物語の不気味さを際立たせつつ、映像単体として見ても美しい。脚本・設定は今敏とのことで、今敏作品に通じる映像美があった。
Episode. 2「最臭兵器」
描き込みは細かいと思ったが、映像面でのこだわりはあまり感じなかった。
兵器が出てきたり、爆発が起きたりするので、絵面は派手。
ただ、物語はあまり面白くなかった。
{netabare}たった一つのカプセルを飲んだだけで、一人の人間が兵器級の異臭人間に変わってしまうという設定が荒唐無稽すぎた。
あと、元凶の田中信男が、騒動の原因が自分であることに最後まで気づかないというのは無理がある。田中信男は研究者っぽいが、そんなどんくさい研究者がいるだろうか。{/netabare}
Episode. 3「大砲の街」
物語性はあまりなく、映像に全振りしたような作品。
ワンカットで作られている作品を見たのはこれが初めて。
不思議な没入感があるような気がする。
場面転換がないわけではなく、カット中の写真などを利用して上手く場面転換している。
ただ、没入感があるだけに、見るのが疲れる、とも感じた。