ようす さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態：観終わった
「自分で考えたいの。何が正しくて、何が間違いなのか。自分で決めたい。」
2005年から放送された作品。
タイトルから銃とか剣の話かなと思っていたら、
ロボットものでした。
監督がコードギアスの谷口悟朗監督と知り、
納得しましたw
(この作品の方が古いですが。)
古い作品だと感じましたが、
古い作品は嫌いではないので楽しめました。
昔の作品は昔の作品ならではの良さがあり、
この作品ではそれを感じられました＾＾
全２６話です。
● ストーリー
荒野に夢、街に暴力があふれる、ボンクラたちの理想郷…
その名も惑星「エンドレス・イリュージョン」。
黒いタキシード姿の男・ヴァンは“カギ爪の男”を探していた。
ヴァンが助けた少女・ウェンディの兄を連れ去ったのも、
カギ爪の男だとわかった。
カギ爪の男を探し、
いろいろな街を旅していく二人。
ヴァンは“ヨロイ”と呼ばれる特別なロボットに乗って戦うことができる。
立ちはだかる敵にはヨロイで戦い、
ピンチを乗り越えていく。
ヴァンがカギ爪の男を探すのは、
復讐のため。
ウェンディがカギ爪の男を探すのは、
兄と再会して故郷へ一緒に帰るため。
ヴァン自身は一人で旅をしたいけれど、
強引についてきたウェンディを突き放すことはせず、
ちぐはぐながらもいいコンビです。
何かとだらしないヴァンのことを、
年下のウェンディが世話するところもちぐはぐ。
だけど大事な場面でヴァンは頼りになるし、
ウェンディはまだ子どもだと自覚させられる。
ウェンディは悔しがりながらも、
決して立ち止まらないところが良かったです。
前半はカギ爪の男を追いながら、
いろんな街を旅して、いろんな出会いをしていく。
１話完結のストーリーが中心ですが、
これが面白くて、続きがとても楽しみでした。
後半からはカギ爪の男の狙いが明らかになり、
立ち向かうべき相手もはっきりとして、戦いが多くなります。
そしてヴァンが乗る“ダン”というヨロイの秘密やら、
とにかく明らかになっていくことの情報量が多い。笑
個人的には前半の方が気楽に楽しめたので好きでしたが、
後半に情報量が多かったのは、それだけ設定が緻密ということなんですよね。
ちゃんと飲み込んでいくと、
面白いなと思う部分が多かったです。
まあ、ヴァンはそれらの真実には興味がなく、
興味があるのはカギ爪の男への復讐につながることだけなんですけど。
復讐を邪魔するやつは全員叩き潰す！精神です。
でも困っている人は放っておかない人でもある。
ヴァンの不思議な魅力にたくさんの仲間が集まってにぎやかです。
…本人は全く望んでないけれども。笑
● キャラクター
最初から最後までヴァンは復讐のために行動する。
復讐なんて意味がない、ただ空しいだけだという、
よくある理論なんてくそくらえです。笑
ヴァンは、そういう男です。
一方、ウェンディは何が正しいのかわからなくなり、迷いながらも、
きちんと自分の目で見極め、道を選ぼうとしていく。
ヴァンには心の成長は感じられないけれど、
ヴァンの分まで、ウェンディの成長にしみじみさせられます。
他にもヴァン達と出会い、同行する仲間もたくさん登場しますが、
みんなそれぞれ背景がしっかりしているのが魅力的。
これだけキャラクターが作りこまれていれば、
そりゃ見ごたえありますよね。
むしろよく２６話にまとめたなーと感心します。
きっともっと深く描きたいキャラもいたでしょう。
● 音楽
【 OP「GUN×SWORD」/ 中川幸太郎 feat. 鬼太鼓座 】
歌というよりも演奏＋コーラスという感じの曲。
これがかっこよくてねえ。
最初はあまり好みじゃないと思ってたけれど、
聴いているうちにすっかり好きになりました。
映像は、未登場の人物がシルエットになっています。
ネタバレにならないという点ではよかったけれど、
誰かわからないシルエットは少し不気味にも感じましたw
【 ED「A Rising Tide」/ Okino, Shuntaro 】
こちらは英語歌詞の落ち着いた歌です。
こちらもOPとは違うかっこよさ。
毎回EDイラストが入れ替わるのが楽しい。
そしてどのイラストも素敵。
● まとめ
自分で考える。自分で決める。
それぞれの信念や目的は全然違うけれど、
これはそういう物語なのだと、
どのキャラも、自分の信じるものを貫こうとする強さを感じました。
信じるものを決めかねて迷う心もまた、人間らしさ。
そして、最終話の終わり方がすごく好きでした＾＾
次回予告の秘密が明らかに。
そして、なんだかすっごくヴァンとウェンディらしいなって♪
迷ったり戸惑ったりしながらも、
自分の心を信じ、進んでいくキャラたちが大好きでした。
