セイギ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
凄く綺麗で儚い、そんな作品
本作の魅力は、美麗な作画、設定の重さ、そしてその演出だと感じた。
予備知識0でアニメから視聴したので、1話からしばらくは用語や設定を想像しながら見ることになり、初見には難しい内容だったかと思った(個人的には、そういうのもアリ)。
特に序盤は登場人物がバンバン死ぬので、覚える前に死んでいってしまって正直軽くパニックだった笑
シンとレーナのW主人公形式もよかった。最初は、86側の方が辛い印象を受けたが、こちらは死というものにある意味で慣れている(それはそれで悲しいが)ので、実は平気っぽいが、共和国側の安全であるはずのレーナは精神的に追い詰められていく。そんなレーナの心理描写の上手さが本作に引き込まれた原因の1つとしてある。
戦争と差別、重いテーマを扱いつつ、重いだけでなく、熱い展開・感動する展開に上手く引き込まれていき、後半につれてドンドン視聴するペースが上がっていった。
後半のクールは、ほぼ完全に86側の話になり、ある意味で俺TUEEEE状態。その中でも、シンのメンタル面にスポットが当てられたり、共和国と連邦の扱いの差が設定に深みを与えていて大変面白かった。
ただ、個人的にはレーナ側ももっと見たかったなと感じてしまった。例えば、レーナの髪が一部赤くなっていたり、軍服が黒基調になったこと。新しい86やティッピーとの絡みなど。
あと、少し惜しいなというのは、戦闘シーンが他の作品に比べると少し淡白気味なのが残念だった。シンと後半のライデンはアグレッシブなんだけどね・・。
音楽は、流石は澤野弘之というだけあり、世界観に見事にマッチしていて良かった。
ラストの2話の追い上げ方が素晴らしく、やはりシンとレーナの絡みが一番だと感じた。特に、後半でほぼ絡みがなく温めてきた甲斐あって今までのそれぞれの想いとか、やっと”初めまして”ができたというのに感動した。
非常に綺麗な終わり方をしたので、これで満足したというのと同時に、シンとレーナ達がどういう絡みを見せていくのかというのが非常に楽しみでもあるので、続編が見たいような見たくないような(また、主要キャラが死んだら嫌だなって・・・)そんな複雑な気持ち。