「うちの師匠はしっぽがない(TVアニメ動画)」

総合得点
66.2
感想・評価
95
棚に入れた
312
ランキング
2980
★★★★☆ 3.3 (95)
物語
3.3
作画
3.3
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.4

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とりあえず簡単な感想

 原作は未読。
 以前、何かのレビューで「最近は明治から昭和初期の近代を舞台にした作品が増えてきた感が
ある」みたいなことを書いた記憶があるが、本作もその範疇の作品。
 落語をモチーフにした作品はアニメに限らず、色々とあるが、その多くが江戸落語をモチーフに
しているのに対して、本作がメインモチーフにしているのが上方落語。
 江戸落語との違いを知れるのも興味深いし、大正期の大阪の様子が知れるのも楽しい。
 とは言え、戦前に女性落語家はいなかったはずの状況の中、本作の女性落語家比率の高い状況は
現実とはかなり異なるもので、まあ本作はそういう世界線だと言うことで。華があっていいしね。

 狸や狐が化けて人間社会の中にいる話自体はそう珍しいものではないが、人を化かすことの
延長線上に落語をやるという展開が面白かった。
 ただ明治以後の近代化に伴い、人間の生き方が変わっていったように、狸や狐も変わらざるを
得ない感があり、全体的に明るい作風の中にも、その裏でどこか寂しさが漂っている感じ。

 主人公のまめだが単体でもなかなか魅力的なのだが、師匠である大黒亭 文狐との師弟関係の
やり取りもこれまたいい。
 文狐の弟子となることで救われた感のあるまめだだが、文狐もまめだを弟子にしたことで、
自身の師匠である大黒亭 文鳥の遺言によるある種の呪縛から解き放たれたようで、互いに
救いあう関係がいい。
 そして、文鳥、文狐、まめだと芸が継承されると同時に思いも繋がれていくような心地よさが
ある。

 作中で演じられる落語だが、話の流れを断ち切らぬようにその場では落語の内容を説明せず、
Cパートで説明してくれる親切な配慮が嬉しい。

2023/02/26
2023/04/15 誤字修正

投稿 : 2023/04/15
閲覧 : 179
サンキュー:

4

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