シボ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
美しい所作、生ツルネを聞いてみたくなります。
自分にとって身近でなくほとんど知らない世界。
高校弓道部を舞台にした成長、青春ストーリーです。
学生服に長く目立つ弓を背負って歩く姿。
学生服にギター背負ってってのがなんか良いってやつと一緒で
何かに打ち込んでる感あって素敵です。
(でもあれって曲がりなりにも武器の所持にならないのかな?)
日本の弓はとても長くて美しいと思います。
何故海外の弓より長いのか少し気になってググってみたら諸説あるよう
ですが
「大きな長弓はその“弓体の美”を讃えられ、神聖なものとされた」という話が一番しっくりきました。
美しい弓や道具。
そして作中でもあったけど女子の袴姿はかっこかわいくて、
にわか入部員ではないけど立ち姿を見たら弓道に憧れるのもわかる
気がします。
主人公の鳴宮 湊は自分が思い通りに矢を放つことが出来いない「早気」
って一種の心の病気!?のような症状に悩まされてました。
それもあってか湊が序盤から元気がなく結構重い雰囲気で
中々テンション上がりませんでした。
自分としては熱い青春部活ものって好きなジャンルではあるんだけど
矢が的を貫くような爽快感が、特に序盤はなかったのが残念だったところです。
湊以外の
キャラも終盤まではあまり好感がもてなかったんですよね。
静弥の湊に対する執着。あのポッキーの箱とかちょっと怖かったし。
小野木の誰にでもケンカごしで絡んで、空回りしてるとこにイライラ。
七緒のちょっとチャラすぎるけど実は・・・みたいなのとかも。
遼平のまっすぐすぎるけど、不器用でちょっと鬱陶しい?って感じもねえ。
なんか文句ばっか書いちゃったけど、最初は本当にう~~ん、もう少し
普通に切磋琢磨する関係のほうがスッキリするのにって観てました。
まあ、桐先高校の双子がそれを吹き飛ばすくらい強烈すぎて
嫌でも風舞を応援したくなっちゃうように話は進んでいきますけどね。
対してコーチの滝川雅貴(マサさん)は袴姿がカッコよくて
それでいて矢を射るシーンも締まって良かったと思います。
中盤、生徒以上にこの人の成長物語なのかなってくらい迷い、葛藤しつつ指導していく姿は見所ありました。
ただおじいさんとの確執はどう折り合いがついたのかイマイチ分からなかったな。
最終回、桐先との決勝は良かったです。
実際の試合もそうなんでしょうけど、前の射に続いて儀式のように
よどみなく射つづけていく姿は競技なんだけど美しい。
そして人によって違う弦音、矢の風切り音に耳を集中なんです。
最後の一射。
湊の少し高いツルネ、これを聞かせたかったんだろうなってくらい
良い音でした。
別れ際の藤原 愁の湊にかけた言葉・・・。
何を言ってたのか分からなかった。
そして、今期では愁の弓道にかける想いみたいなものはあまり見ることが出来なかったけど、これからの湊とのライバル関係が熱くなっていくことに期待したいです。
1期の締めは、半身はたいての袴姿が様になってるマサさんの
1万射最後の1射。
そのツルネを聞いて1話に戻ったのは私だけではないはず。
うん。
音楽は
OP ラックライフ 「Naru」
「は~な~てっ♪」爽やかなアップテンポの楽曲は聴きやすかったです。
ED ChouChoの「オレンジ色」
音楽以上に燃えるような夕焼けのオレンジ色描写が印象的でした。
このまま2期を視聴予定ですが、絵だけではなくて物語でさらに感動させてくれることを期待したいです。