薄雪草 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
JAZZの一等席なら、ここで。
原作は読んでいないので、アニメ化が物語としてどうなのかはよく分かりません。
紙媒体でテナーサックスの度太くも円やかな変化(へんげ)を表現できるものかと懐疑的でした。
だから手に取ることができなくて、だからこそ演出に期待していました。
タイトルが、私の答えで、作品の答えです。
~ ~ ~
パッションの激アツさに完全にやり込められました。
ほんとうに最初から最後まで3人のガッツに中てられっぱなしでした。
セッションのパンチ力には100%打ち込められました。
五臓六腑がボディーブローを食らったように抉られっぱなしでした。
ソロパートのヒートアップには息遣いさえ忘れました。
目と耳をフル回転させても全く追いつけず、脳ミソを直接受け皿にするしかありませんでした。
そんな彼らの生きざまを支える、大人輩の厳しくもあたたかい眼差しがいけません。
そんなの見せられたら防御などどうしようもありません。
もうダメ。完敗ってところです。
~ ~ ~
物語がシンプルに過ぎているので、余分な雑味は何もありません。
それはそれは、憎たらしいくらいにJAZZの魅力が満載です。
演奏シーンでは、自然と身体が揺れだしてしまうし、立ち上がりたい衝動さえ湧きあがります。
パワフルな音に酔い浸り、心臓が引っ張り出され、魂なんか何度も昇天しそうになりました。
いえ、大げさにいっているんじゃありません。
本当に、本当に、ぜひ聴いて下さい。
観てください。
劇場の一等席が、あなたがJAZZを愉しむのを待っているんです。