てとてと さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
雰囲気は良い感じのファンタジー戦記だが内容は微妙
ソーシャルゲーム原作のファンタジー戦記。
魔物に父王を弑され、身分性別偽って落ち延びた王女が、主人公である若き弱小領主や仲間たちと共に戦っていく。
※作品データベース様より転載
【良い点】
ファンタジー戦記として王道的でクセが少ない。ストーリーもキャラも特に不快感は少ない。
貴種流離譚で姫と領主騎士の仄かなロマンスなど、実に王道で良い感じ。
脇を固める仲間もツダケンボイスな歴戦の騎士や、女好きな賞金稼ぎ、高潔な美人領主騎士など、雰囲気良い。
男の子らしく振舞う裏で、青年領主アルフレッドへの恋心と王女としての宿命に葛藤するマリウス(マリエル王女)も
ヒロイン度高くて可愛かった。堀江由衣氏のボーイッシュ王女、萌え。
序盤は地味ながら丁寧なストーリーとキャラ描写。RPGぽい流れで見やすい。
賞金稼ぎデフロットが仲間になる3話は良回。
敵である教会騎士勢力の陰謀を垣間見せつつ、デフロットと亡き父との経緯を掘り下げている。
作画は女の子のキャラデザは好み。
声優陣が妙に豪華。シャアもとい池田秀一氏の存在感が突出。
【悪い点】
英雄戦記としては外連味に欠ける地味な内容。
主要キャラ紹介段階な序盤はまだ良いが、以降キャラと話のスケールが矮小。
アルフレッドも一軍率いての合戦はするが、戦記としてはお粗末。小パーティー単位の域を中々出られない。
いくつかの勢力代表するキャラも出てくるが、戦記として盛り上がらず。
7話急展開でシャアもとい黒騎士にマリウス囚われ、マリエル王女として処刑されるかというドラマチックな展開…
王女救うべく、出会ってきた人々と連合して一勢力として起つ、英雄戦記の王道ではあるけれど、積み重ねが浅くイマイチ。
ここから敵の陰謀の詳細など明かされつつ決戦に至る、綺麗に纏めてはいるが、1クールの半分で駆け足気味。
2クールは欲しいサーガを圧縮したらこうなる。
合戦シーンが拙い。
CG作画が拙い他、ちゃんとした合戦の構図を作れていない。(作画1減)
主人公の英雄譚が地味。
人格は良いが、7話までで大した実績積めておらず、英雄としての器に欠ける。
9話以降マリエル王女の方が英雄として起ち、アルフレッドが支える流れだけど、主人公ヒロイン双方が中途半端になってしまっている。
他キャラも、メイドのノンノリアちゃんとか可愛いけど全然見せ場が無かったり、くぎゅ声のヘンゼルとグレーテルぽい戦闘狂幼女も
立ち位置が分かりづらかったり、いまいちキャラクターを活かせていない。
終盤あまり盛り上がらず、後味の悪い中途半端なラストなのも疑問。
続きは原作ゲームで…というソシャゲアニメの悪癖か?
【総合評価】3~4点
王道的だがあまりパッとしないファンタジー戦記。
この手の戦記が特に好みでもなければ退屈と思われ、好みの場合も物足りないのは必至。
評価は悪い系付けられても是非もないんだけど、ジャンルも含めて色々と好みの要素も多いので贔屓目承知で「普通」
【余談】
主人公が細谷佳正氏でタイトルが「オル」タンシアサー「ガ」という事で、ニコニコ動画では鉄華団団長ネタで盛り上がった。
弱小領主なので団長と言えなくもない。セリフや行動も随所に団長ぽかったし。
他にもユージンやマクギリスもいたり。
本編内容の微妙さをニコ動民がネタ遊びで誤魔化した感はある…
黒騎士(池田秀一氏)がマリエル王女に「君の父上が悪いのですよ」的なセリフあり。
君の父上がいけないのだよ…やっぱりシャアじゃねぇか…
ジビエートといい、ここ最近の池田氏の出演作は駄作になりがち。ジビエートは笑えるから好きだけど。