とろろ418 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
魔法のタクト
【魅力的に思った点】
・キャラが深堀され魅力が増している
・主人公がより主人公らしくなった
・個々のエピソード自体は良くできている
【残念に思った点】
・作者の都合が優先され、物語としてのリアリティが損なわれている
・題材に対する描写が薄くなり、ただの学園ものになった
・一部のキャラたちの言動が不自然に感じる
【総評】
・75点
まず一番残念に思ったのが、音楽と部活がおまけになってしまったこと。1期のエピソードはそれらに沿ったものが多かったんですけど、今期のは完全に分離しちゃってますね。最後でなんとなくいい感じにまとめてはいますが、これならただの高校生の葛藤話でしかないので正直魅力半減でした。
あとはあまりにも指揮者の支配欲が強すぎるかと。
あのタイミングであれらのエピソードの組み合わせは完全に作られた流れにしか見えなかったですし、キャラに関しても不思議に思う点が多々あり。特に先輩組は主人公を活躍させるための操り人形になっているようにしか思えなかったですね。
例えば、{netabare}たった一人のオーボエであり実力者でもあるみぞれの変化を2、3年生たちが放置しているのはおかしいです。本気で全国目指してるなら希美の復帰に反対するどころか、仲の良かった2年や打算的なあすかなどは私情を捨ててでも復帰をお願いしにいくほうが寧ろ自然。
希美に関しても、本気で全国目指すならこのままじゃダメだと自分が声をあげてるときに傍観者を決め込んでいたあすかたちに好感を抱いてるのは不自然すぎます。どちらかと言えば、誘われても素直になれないくらいには恨んでてもおかしくないはず。{/netabare}など。
相変わらず作画等のクオリティは高いですし、キャラも掘り下げにより魅力が増している。ですが、作品としては前よりも形が歪になってしまったかなという印象でした。
【こんな人におすすめ】
・音楽ものや部活ものより、学園ものが好きな人
・演奏中に指揮者が歌い出しても気にしない人