蒼い✨️ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
あ…悪魔にだって友情はあるんだーっ
【概要】
アニメーション制作:ノーマッド
2020年4月6日 - 6月22日に放映された、全11話 + OVA1話のTVアニメ。
原作は、『COMIC メテオ』でweb連載中の漫画作品。
著者は、ユキヲ。
監督は、矢野孝典。総監督は、佐藤光。
【あらすじ】
オタクの街として有名な秋葉原(現実ではそれは過去の話)から西に1キロにある、
世界最大規模の本の街、神田神保町に住む女子大生の花園ゆりねは、
遊び半分で魔界から上半身が裸で金髪の少女で下半身が蛇の悪魔の邪神ちゃんを召喚。
邪神ちゃんが魔界に帰るには帰還の呪文を唱えないといけないが、
呪文が書かれた本が無いのでわからない。
もう一つの方法が、ゆりねを殺して強制的に契約解除だが、
必殺のドロップキックが成功したことが1回も無くて、
毎回ゆりねに普通なら死んでるレベルのお仕置きをくらうが、
邪神ちゃんは、ほぼ不死身の再生能力で元通りに戻ってしまう。
炊事や家事などを代わりにやる条件で、帰還の呪文が書かれた魔導書下巻が見つかるまで、
ゆりねの暮らすアパートの一室に居候することになった邪神ちゃん。
邪神ちゃんはギャンブルに弱いくせに万単位で人の金を溶かすパチンコ依存症だったり、
金に意地汚かったり、弱い者いじめをしたりするクズだった。
邪神ちゃんの幼なじみのメデューサが魔界から度々遊びに来ては、
お金をせびる邪神ちゃん。ミノタウロス族のミノスが同じアパートに引っ越してきたり、
恩師の娘のペルセポネ2世。天使の、ぺこらとぽぽろん。雪女姉妹などが集まって、
過激なギャグもちょっといい話もある日常アニメ。
それが、「邪神ちゃんドロップキック'」なのだった。
【感想】
新キャラの、天使のぴの、キョンシー姉妹等もいい感じでして、
可愛さが1期よりも増量している2期。
きゃる~んとした美少女フェイスからギャップのあるカオスなネタの数々を楽しむ、
原作からして個性的な作品ではありますが、
コメディアニメとしてネタが笑えるかは万人受けしない感じ。
トリビアやパロネタが古すぎて平成生まれが理解できるかが怪しかったり、
成人向け漫画を元ネタにした、体操着を着て「20歳なんですけど!」や、
サザエさんネタも、パロディとして安直すぎて面白くはないですね。
逆にパロネタから離れた掛け合い。特に邪神ちゃんイジりが爆笑ものでして、
『イキリアクマ!』
『キタナイカハンシン!』
他の悪魔は、基本的にはいいヤツだらけなのに、邪神ちゃんだけがゲスで、
普段の邪神ちゃんの行いが良くないだけに、どんな毒舌で罵られても、
自業自得だね!って感じで納得する、お約束の笑いのパターンが確立している、
安心感のあるアニメかな?
別のアニメの話になりますが、単なるロクでなしのクズ行為の話であるなら、
ムナクソでつまらないのですが、この作品ではキャラの見た目が全体的に可愛らしかったり、
友情や愛情の話があってニヤニヤできてたりする。口ではともかく、
邪神ちゃんが友達を大好きで無自覚の優しさであるとかデレ成分とかも描かれていて、
邪悪というより、欲深く愚かで刹那的である一方で、ちょっぴりお人好しな性格であるとか、
きちんとキャラに愛着を持てるようになっているのがバランスの良いところでして、
レビューの点数とは別になんとなくですが、好きになれるタイプの作品ですね。
と、1期より全体的にほのぼのしてるかな?と思えば、自業自得とはいえ、
ゆりねからの残酷なお仕置きがたまにあったりするのが、このアニメの油断ならないところ。
歌唱力抜群である中の人(鈴木愛奈)による邪神ちゃんの演歌「神保町哀歌」であったり、
ぽぽろんの「アイマイグラデーション」といった劇中歌も良かったですね。
リソースが潤沢ではないのか、今どきのアニメにしては作画がラフであったり、
オタク観や演出が古いと言った部分もありますが、
そのことで作品の魅力を損なうことが無くて、アニメの魅力や作風はそれぞれだなというのが、
このアニメを見ていて思ったことですね。
これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。