「うちの師匠はしっぽがない(TVアニメ動画)」

総合得点
66.2
感想・評価
95
棚に入れた
312
ランキング
2982
★★★★☆ 3.3 (95)
物語
3.3
作画
3.3
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.4

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ネタバレ

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

赤い狐と緑の狸

舞台は大正時代の大阪。
豆狸の女の子のまめだは人間を化かそうと奮闘するが、ことごとく見破られる。
大黒亭文狐に助けられたまめだは、落語家になるために弟子入りする事となった。

日本は明治以降の近代化。
国家は富国強兵を進めて、民衆も娯楽を求めるようになります。
寄席は人気の娯楽でした。
本作品では狐や狸が人間を化かす世界ですが、
近代化によって昔からの術が効かないようになってしまったのでしょうね。

現在の日本の落語といったら”笑点”になってしまうのでしょうが、
本来は寄席での体験できる笑いの娯楽です。
落語を求める民衆は寄席に行き、名人の噺を聞いて、何回も通う事となります。
江戸時代の狂歌師などの会合で披露されていた落とし噺。
その噺をまとめたのが明治時代の圓朝だったかな?
口伝で覚えていた噺の内容も、本などに書いて文章化。
後世に残る娯楽文化となりました。

人を化かすのは悪いことかもしれません。
ただし、その化かしは悪意のある悪戯です。
落語の場合はどうでしょうか。
大衆を芸によって大笑いさせる落語家は、まめだから見たら化かす事と同義なのでしょうね。
文狐に弟子入りして、落語を使って人を笑わせる事は、まめだの目標となりました。

登場人物に女性が多いのが気になりますが、それは現代のアニメの価値観。
戦前だったら女性の噺家というのは珍しいと思います。
男尊女卑が当たり前だった戦前の日本。
しかし、令和の日本は基本的人権なども当たり前……かな。
色々と政治・経済には文句は言いたいですが、過ごしやすい社会になりました。

上方落語四天王の試練。
悪徳成金の落語家に対する悪意。
終盤は、まめだにとって難所が訪れます。
しかし、何とか1クールでキチンと〆る事ができましたね。
まだまだ、まめだは駆け出しの前座の落語家。
文狐のように真打ちとなって寄席のトリを務める事は、稽古が足りません。
まあ、笑える内容だったら、化かされる事も良いかもしれませんよ。

投稿 : 2023/02/04
閲覧 : 128
サンキュー:

16

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