てとてと さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
コメディーのキレが良く、自分をしっかり持ったヒロインのラブコメ。ネトフリ配信の良作だが終盤は嫌い
ネットフリックス独占配信の全12話のラブコメ。
恋愛に興味が無い主人公(女の子)が、魔法使い(妖精ぽい)のちょっかいで恋愛ゲームばりのラブハプニングに翻弄される感じ。
【良い点】
恋愛コメディーとしての発想の上手さ。
恋愛ゲーム云々の近年流行している作劇を活かしつつ、少女漫画の王道的ながさつ系主人公が次々美少年と…がスムーズ。
お節介魔法による(そうはならんやろ…)なハプニング連発で笑わせつつ、ラブコメも手堅くバランスが良い。
コメディーとしては主人公とお邪魔妖精?の掛け合いが終始コミカル。
EDがおふざけ満載でありつつ、ちゃんとテーマに沿っている。
主人公(ヒロインではない、ヒロインは男子たちの方)杏子(あんず)のキャラクターが魅力的。
女子力に程遠いタイプだけど、自分をはっきり持って主張する芯の強さ、困っているヒロインたちを放っとけない優しさは正に主人公の鑑。
行動や言動もおもしれー女、男子たちから好かれるに足る魅力あり。
コメディーとして終始楽しく、シリアスで決める所は決める。
男から見て(ああ、これは惚れるわ)と思わされる。
ヒロインたちも各々ちゃんと魅力ありつつ、各々の闇や事情を真摯に掘り下げている。
ラブコメに偏らず、青春劇としてもかなり良い。
男子同士での嫉妬や関係の拗れからの、主人公の力強い生き方と言葉で救われるなど、個々のエピソードがかなり良い。
ラブコメとしても、各ヒロインたちの魅力掘り下げられるに従い、杏子が思わずときめいたりするのが可愛い。
広く浅いものの、乙女ゲー路線ラブコメとして良く出来ていた。
声優は高橋李依はこういうタイプやっても上手いなと思った。
【悪い点】
ラブコメとしては広く浅い。
良い意味でもラブコメらしくなかった。
コメディーが上手いとはいえ、面倒くさい事情抱えたヒロイン多いため、作風がやや面倒くさい。
終盤のヤンデレ女子関連が楽しくない。
「理系が恋に落ちたので証明してみた」でも思ったけれど、この手のタイプは何故か終盤嫌なシリアス持ってくる。
ヤンデレ女子は許されざる悪人なのも分かるが、気の毒な事情もあるのに一切報われないのも後味悪い。
【総合評価】6点
新時代の少女漫画(原作はジャンプ+だけど)な印象。
思いのほか面白くネトフリも捨て難いと思った。
終盤評価落としているのは自分の好みの問題で、概ね良作と見てよさげ。
評価は「良い」