「RWBY Volume3(日本語版)(OVA)」

総合得点
69.7
感想・評価
30
棚に入れた
286
ランキング
1750
★★★★☆ 4.0 (30)
物語
4.0
作画
3.8
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

エイ8 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

運命って信じる?――物語はここから大きく動き出す

『RWBY』(ルビー)は、アメリカのルースター・ティース・プロダクションが制作したWEBアニメシリーズ。
第三シーズンのVolume 3全12話(October 24, 2015~February 13, 2016)(wikipedia、英語版からの引用も含む)

総時間2時間58分(amazon prime video)

Volume 3(以降Volumeは「期」として表記)はルビーの墓参りのシーンで幕を開ける。彼女の母親はやはり死んだものとして扱われてますが、実際のところは「不明」が正しい筈。

本作の中心となるヴァイタル・フェスティバル(Vytal Festival)トーナメントとはレムナントで2年毎に行われる国際行事のことだそう。今更ですがレムナント(Remnant)とはRWBYにおける世界の名称のことで、ヴェイル、ヴァキュオ、アトラス、ミストラルの4王国が存在しているそうです。尚、今回の大会はルビーらの所属するビーコン・アカデミーのあるヴェイル(Vale)で開催されています。

チームRWBY初戦の相手はミストラル(Mistral)にあるヘイヴン・アカデミー(Haven Academy)所属のチームABRN、チームJNPRの相手はヴァキュオ(Vacuo)にあるシェイド・アカデミー(Shade Academy)所属のチームBRNZ、ヘイヴンの生徒でもあるサンやネプチューンらによって構成されたチームSSSNの相手はシェイド・アカデミーのチームNDGO。尚、残念イケメンのネプチューンはNDGOの女子に色目を使うだけでなく「タッチして良いのは腰から、上ってことで」などと完全なセクハラ発言したせいもありワイスに「(ネプチューンの)にやけ顔をつぶすのですチームNDGO!」とブチ切れられた挙句海神の名を冠しているにもかかわらず水が苦手であることが発覚、色々と面目丸つぶれと相成ります。

ところかわってそんなワイスのお姉さまウィンター・シュニー(Winter Schnee)登場。早速ルビーのおじさんであるクロウ・ブランウェン(Qrow Branwen)とドンパチ始めます。
{netabare}
普通に見ると因縁の相手っぽいのですが、多分ここボツ伏線です。今となってはモンティ・オウムが亡くなったせいで色々変わったんだろうなと思わされるシーンです。
{/netabare}
ところで今更気づいたのですが、クロウってCrowじゃなくてQrowなんですね。おじさんは姪にも普通にセクハラかましてヤンからは「やだおじさんサイテー!」と嫌がられるもののルビーは笑ってます。ルビー良い子。尚このシーンでクロウが過去に組んでたチームSTRQに自身の母親もいたことにヤンは気づいたようです。というか、気づくの遅くない?普通に生活してたらタイヤンかサマーから見せてもらってる筈なんだけど。

いつの間にか二回戦に進んでいるチーム CFVYはココ・アデル (Coco Adel)とヤツハシ・ダイチ (Yatsuhashi Daichi)が参戦するもののエメラルド・サストライ (Emerald Sustrai)とマーキュリー・ブラック (Mercury Black)相手に敗北。この時点でエメラルドのセンブランスの伏線が出るのですが、後述もしますがここのところもうちょっとうまく使って欲しかった場所でもあります。そういえばエメラルドたちのチーム名って出てない筈なんですよね。Cinder、Emerald 、Mercuryにもう一人はニオですが、まあ彼女は偽名使っててもおかしくないわけで何らかの組み合わせはありそう?(ちなみにチーム名は色に関係するもの縛りがあったりします。)

チーム CRDL相手に圧勝するペニーら。ていうかリーダー面してながらダブルスにエントリーしないカーディンって一体……

一方チームRWBYではヤンとワイスが出場。対戦相手であるチームFNKIのネオンにおっぱい言われて怒ります。こういうイジリって海外でもあるんだな~と思わされた瞬間でした。

そんなこんなしてる裏ではピュラがオズピンらから秋の女神になるよう誘われます。この物語で出てくる昔話は概ね史実のようです。

続いてのヤンVSマーキュリー、エメラルドの策略によりヤン反則負け……なわけなんですが、エメラルドのセンブランスって中継先にも届くの?というか録画は?彼女のセンブランス(ハルシネーション)は「FANDOM」というサイト曰く「個人単位で作用する精神的な幻覚である。対象の五感に介入してその場に存在しないものを見せたり聞かせたりすることが出来る能力であり、不特定多数が見ることの出来る幻覚を作り出す能力ではない。」とあるから録画にまで作用しないと思うんですがね。せっかくヴェルヴェット・スカーラティーナ (Velvet Scarlatina)にカメラで撮る伏線入れてるんだからここでヤンへの濡れ衣が発覚する方が良かったのに。

「運命って信じる?」
ピュラは女神の力を引き継ぐか迷ってるところでジョーンに問いかけます。彼女からすれば運命とは「初めから決まっていて逃げられないっていうより、むしろ最終ゴールって気がする。一生かけて目指す使命のような」というものであるそう。ところが「自分と運命の間に別の可能性が見えたら?もしくは一瞬で指名を果たせるとすれば?但し、今の自分を捨てなきゃならない……」ある意味彼女は自分で決めた「運命」に縛られるような形で苦しみジョーンに助けを求めますが、事情をはっきりと知らない彼が出した答えは実に意識の高いもの
「君なら出来る。俺の知ってるピュラ・ニコスは決してあきらめない。世界を救うのが運命だって本気で思うなら、何があろうと進むべきだ」
お陰で泣かれるわ壁に叩きつけられるわと散々な目に。【悲報】陰キャジョーンくん、女心がわからずブチのめされる。

そんなピュラが迷いを捨てきれないまま(これまたエメラルドの策略により)ペニーを破壊するわけですが、そのことによる人々の恐怖の感情をもとにグリムが放たれます。それに対峙するアカデミーのメンバー、一方のルビーはトーチウィックとバトル。
「現実ってのは残酷だ!現実ってもんはガッツなんて関係ない!ヒーローになりたいのか!?だったら好きにしろ!そして他のハンターのように死ね!俺はなぁ、自分の特技に徹するつまり!嘘をつき、盗み、騙し、生き残r!」と、見事なまでの死亡フラグにより地味に散ったトーチウィックさん。これによりニオちゃんはルビーに逆恨み。

さてアダムと対峙していたブレイクは彼に倒されます。それを見て怒りに燃えたヤンが飛び掛かるものの無残にも右腕を斬り落とされる結果に。

ピュラは秋の女神アンバー(Amber)からの引継ぎに失敗、全ての力をシンダーに奪われこれで彼女は名実共に完成されたFallに。尚、そんな彼女にオズピンはあっさり負けた模様。

ピュラちゃんが意中のジョーンと強引にチューするというこれまた死亡フラグ。案の定、一人でシンダーに挑んだ挙句消し炭にされてます。このシーン最初観た時は何故光の粒になるのかわかってなくて、女神の力で何か特別な状態になったのではないかと思っていたのですが、再度確認して見ると普通に焼き切られただけのようですね。これはもう復活の目は無さそうですが……

しかしこれによりルビーの銀色の瞳が発動。グリムは石化し、そしてピュラからの問い「運命って信じる」に肯定したシンダーは……

眼が覚めたらルビーの実家、底抜けに明るかったヤンは失意のどん底、ワイスは父親に連れていかれ、ブレイクは逃げた。

「不運は脈絡もなくおこるんだよルビー」

それでもルビーは立ち上がり、ピュラを欠いたチームJNPRのメンバーと共にヘイヴンへと向かうことに。悲劇を繰り返さないため、前を向き、ハンターとして。そしてそんな彼女達をクロウは烏に変化し、影ながらサポートしていくことに。

――よりささやかで、無垢な魂よ、一瞬の瞬きは希望の光を灯し、傷ついた心を炎で焦がす、希望によって生まれる強さへの渇望こそ、まぎれもなく人類にとって最高の資質なのだ。だからこそ、私は全ての力を注ぐ――

――希望を砕くために

どんな気分だ?時間と労力が全て無駄になるとわかるのは。守護者たちが裏切るのは。自分の目の前で築き上げた全てが崩れ去るのは。人類に希望を持つのは正しい。共通の敵を前に彼らが一枚岩となれば大いなる脅威となるだろう。だが分断され、疑念を植え付けられれば違う。人類が供えしセンブランスの力も全て押し流される。彼らは初め気づかない。お前と同様、はかない希望にすがる。強き思いに。しかしこれは序章に過ぎない。守護者たちを送るがいい。各地のハンターたちを。彼らが失敗し、お前があのいたいけな魂を戦いに送り込んだ時、彼女に哀れな死が、訪れる。これは終わりの始まりだ、オズピン。はやくみたいものだ、お前が燃え尽きるのを……

1期冒頭に流れたナレーションがまさかの豹変。しかし、だとすると?やはり同様に1期冒頭に流れていたもう一人のナレーション、男性の声はオズピンでしたが、果たして二人の関係性は?

そしてピュラの退場と引き換えに本作の運命論的な側面が明らかになりました。シンダーがピュラと同様の運命感を持っているということはないでしょうが、ここに本作(少なくともシンダー)の命運が関わってくるような気がします。後にわかるのですが、シンダーにもシンダーなりのこだわりがあるのです。しかしそれは……

ではまた4期のレビューで。

投稿 : 2023/01/28
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サンキュー:

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