Witch さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
個人的事情でめっちゃバイアスがかかっていますが・・・
【レビューNo.23】(初回登録:2023/1/24)
オリジナルアニメ映画で2015年作品。
2004年公開、岩井俊二作の実写映画『花とアリス』の主人公二人の出会いを描いた前日譚。
(個人的事情)
・岩井俊二作の実写映画『花とアリス』という作品があった位の認識あり。(内容は知らん)
・(半年前)乙一のミステリーを図書館で物色中、本作品を発見。
「有名作品の前日譚?!なんか面白そうやなw」この時私の脳内では何故か
→ 企画モノで「本編の前日譚を乙一がミステリー仕立てで書き下ろした作品」と解釈
・読後「まあまあ面白かったけど、なんか全然乙一っぽくなかったな」
・(最近)あるレビュアさんのレビューでこの作品を発見。
「おお、この作品アニメ化もされとったんか!!」
・更にレビューを読んで「えーーーーっ」。慌ててネットで情報を補完して
→ 岩井俊二原作のアニメ映画作品が本家で、それを後に乙一でノベライズ化が真実
どおりで乙一っぽくないはずだよ・・・
なので、「これ映像で観たらどんな感じかな?」が視聴理由ですね。
で、率直な感想が「スゲー、本の内容が完全にアニメ化されてるやん!!」
→ いや、そら当然なんですけどね(笑)
って感じで、既にバイアスがかかりまくりなんですけども・・・
(評 価)
・その上で出来るだけフラットな気持ちを心掛けてってことで・・・
・本作は「花とアリス」の前日譚だと知っているか?
・そもそも本篇「花とアリス」の内容を知っているか?
・岩井俊二の作品だと知っているか?
この辺りの知識の有無により、作品から受ける印象はかなり変わってくると思います。
本作自体は0からスタート的なところがあるので、上述情報がなくても十分に楽しめます。
でもいろいろ知ってた方がより楽しめるんだろうなっと。
キザな言い方をすれば「この出会いがのちの『花とアリス』の二人に繋がっていくのか」
というピースが埋まって、本当の意味で本作は完成するのかな・・・って知らんけどw
・ストーリーはかなり荒唐無稽です。二人の言動とか「斜め上」って感じだしw
それでもそのバカっぽさも含め、二人が出会うことで新たなる世界が広がり、視聴後に
「中学生女子の等身大のキラメキ(華美な装飾はないが、今という瞬間の「素」の輝き的な?)」
が余韻として残る味のある作品だったかなっと。
・背景なども「さすが映画クオリティ」を感じさせる力の入った綺麗な作画で、人物描写にも
「ロトスコープ」(実写映像を撮り、その体の動きをトレースして絵にする)という手法が
用いられているらしく、良くも悪くも動きが異常にリアルだったのは面白かった。
あと 蒼井優の演技はかなりよかったかな。
・ただこの作品をアニメでやる意味は・・・(Wikiより)
「花とアリスでは"友情の終わり"を描いていた気がして、そうしたら、"友情の始まり"はどう
なるのか、自分の中で気になった」「友情の始まりを描くにあたり、当初の花とアリスの設定
は小学生。また、蒼井優や鈴木杏にお願いするにもアニメだと声だけでいいと思っていたので、
最初からアニメを想定していた。」
ということで、キャステイングありきのアニメ化らしく、個人的にも「『アニメーション』として
の見どころは?」って問われると評価しづらいのは確かですね。
(例えばロトスコープもそんなことするんだったら、別に実写でええやんって話だし)
個人的には本で読んだ作品を映像でも楽しめたので、その辺はよかったなって感じですね。