鬼戦車 t89 さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
実在兵器の美少女化を楽しむ話は、シリアスにすると酷いことに。失敗作?それとも、艦これというジャンルへの鎮魂歌か?
8話(最終話)まで完走しました。いや〜長かったです。
結局、最終決戦でほとんどの艦娘は戦死したのでしょうか?最後まで戦況が良く分かりませんでした。
アメリカン艦娘が援軍に来て、戦いには勝ったのでしょうか?敵勢力との戦勝条件が不明なまま物語がフェードアウトしてしまいました。
全話観て言えることは、企画からして失敗作だということです。
実在兵器の美少女化は、シリアスに史実どおり描けば悲惨な結末になることが多いですし、兵器としての側面を強調せざるを得ないので、キャラとしての人格も邪魔になります。
出撃前の緊張した状況なのに、何か場違いにヘラヘラした艦娘が混じっているんですが、絶望的な状況でヒロポンでもキメているんでしょうか?無理矢理発揮した個性が話の邪魔をしています。
ラスト、現代の日本風の世界で平和に暮らしている艦娘達を登場させ、エンドロールに艦娘達の竣工年と沈没(廃艦)年をわざわざテロップしているのは何が言いたいのでしょうか?
戦争モノの物語によくある、皆さんの犠牲で平和な世界になりましたョ的な犠牲者忘却エンドとしか思えません。
ファンのための物語なら、美少女キャッキャウフフモノに徹するべきですし、艦これというジャンルそのものへの鎮魂歌なら、史実に向き合わず中途半端に描いて逃亡するのは覚悟が足りません。
結局、誰得の話になってしまったのが、残念でなりません。
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7話まで観ました。詳細は不明ですが、戦況が悪化して敵勢力が沖縄に迫っているようです。
今まで沈没した艦娘がいないので、戦況が悪化した理由が不明ですが、遊撃隊が出撃するようです。
放映していないところで、艦娘が轟沈しているのでしょうか?どこかの作戦が成功して南方から資源を獲得したぜ!と、危ない発言を提督がしています。
1期でも批判されていましたが、ひたすら本土から出撃、敵勢力と交戦、勝利又は負傷艦娘が出て帰還の繰り返しで戦況を描けないのは、ゲーム通りなのかもしれません。
このまま、敵勢力に押し込まれて、各地の守備隊が玉砕し、沖縄やサイパンで非戦闘員を巻き込んだ地上戦でもやるのでしょうか?
後1話で完結のようですが、どうなるのでしょうか?史実通りだと、連合艦隊は全滅するしか道が無いのですが、どうなるのか楽しみです。
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6話観ました。この話、どこに着陸するつもりなんでしょうか?
日中、太平洋戦争の是非は今は問いませんが、日本は世界大戦に敗戦し、戦勝国の作った国際秩序内に頭を下げて復帰することで独立国として承認されたことを忘れているのでは?
敵がモンスターなら良いとしてしても、これ、どう考えても敵が米英軍です。南方から資源を獲得するとか、陸上軍を支援するとか、台湾がどうかとかリアル戦記を下敷きにしているのは問題です。
太平洋戦争は、そもそも援蔣ルートを潰し、南方資源を獲得して日中戦争に勝つために始めたものでした。
この話は、擬人化しているとはいえ、日本軍が大活躍して負けた戦争に勝ったことにする架空戦記です。史実では日本艦隊は全滅し、南方軍は壊滅しています。
艦娘も皆殺しになるか、生き残って水爆の標的になるとは考えられないので、戦争に勝つのでしょう。
エンターテイメントとして自国で架空戦記を楽しむのは百歩譲って良いとしても、世界展開を視野に入れているアニメーションで架空戦記はまずいでしょう。
架空戦記は、ある意味現代の国際秩序に喧嘩を売るようなものなので、戦勝国側の米英仏露中では、受け入れ難い内容です。
大幅に製作が遅れているのは、中華マネーとか、海外スタッフを集められなかったからではないでしょうか?
KADOKAWAは企画段階で分からなかったのか?ロシアなんて、ナチに勝利したのを今だにプロパカンダに利用して、ウクライナへ侵攻してるんですよ?
近現代の戦争物に対する危機管理が出来ていないのが敗因の残念な作品です。艦娘達が可哀想です。