剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
例えるなら、ボーカル=千代、ギター=リッカ、ベース=翼、ドラム=関根、かな。ギャグアニメだけどね(笑)
[文量→中盛り・内容→考察系]
【総括】
日常系要素を含んだギャグアニメ。
特殊なシュチュレーションを生かしたコメディ作品は、スタートこそ面白いものの、ネタがワンパターンになり、マンネリ化しやすい。本作も、ネタの幅はほとんどなく、同じような展開を繰り返している。
それでも飽きずに観られたのは、作者のギャグセンスの高さもあるのだろうが、主要4人のキャラクターそれぞれの魅力やバランス、関係性の深まり、、、つまり、日常系としての面白さがたくさんあったからかな。
流石にこれ以上(2期)をやるとしたら、新しい展開もほしくなるが、1クール失速しないだけでも、ギャグアニメとしてはレベル高いと思う。
レビューでは、本作の笑いの構造を考察したい。ギャグアニメなのに、考察(笑)
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
キャラ的には関根が一番好きだが、それ以上に4人のバランスが良い。
強力な大ボケ2人(リッカと千代さん)を生かしているのは関根のツッコミだが、その関根を翼(剛志)が生かしている。
4人の中で、正直、一番影が薄いのは翼で、ぶっちゃけ、千代、リッカ、関根だけで十分に話が成り立つ。しかし、翼が入ることで、関根もボケられるようになる。
関根がボケたい時は翼がツッコミに回り、関根がツッコミに戻ると翼もちゃんとボケる。バンドで言うならば、ベースとドラムのような2人が安定しているから、ギターとボーカルが好きに走れるみたいな関係性(いや、ぼっちザロックと同時に観てたからw)
「人の心が読める」という最強のツッコミ能力を関根に与えた上で、「異性の心は読めない(と本人も気づいていない)」という捻った設定からも、作者が意図的にやっていることが分かる。
関根は、宇宙人や忍者も許容できる、器の大きな?人間である。心を読み、翼が男だと分かっても多分、普通に話を作れる。
しかし、それだと関根が浮くのだ。他の三人よりも1つ高い位置(優位な立場)になってしまう。
ギャグならそれでも良い。本来、ツッコミはボケを下に見る。しかし、上下間系の中で友情は描けない。翼がいてくれることで、関根も他の3人と同じ、対等の立場になることができ、だから、友情もちゃんと描ける。
地味ながら大事な役割を果たしているのが、翼なのだ。だから、ベースにした。結束バンドと会わせてみたい4人である(笑)
{/netabare}