タイラーオースティン さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
一途な愛を貫いた大女優の物語
ヒロインである藤原千代子という大女優を通して彼女にインタビューをする形式でその波乱に富んだ半生を振り返っていくという内容でした。
映画女優という事もあり、女優としてスカウトされる少女時代から戦前、戦時中、戦後と激動の時代が描かれる中でその当時に出演していた映画の世界とも絡められていくのですが、名作として名高い蜘蛛巣城や無法松の一生などのオマージュも見られ、監督の日本映画への思い入れが感じられます。
千代子が生涯を通して恋をして行方を追い求めた鍵の君。まさに本作のキーワードといっていい存在ですが、一途に愛する千代子もさる事ながら陰の君が羨ましいですね。異性にそれほどまでに愛される事は冥利に尽きるのではないでしょうか。
しいていうと、狂言回しをしたインタビュワーの二人がちとくどかったなという印象でしたが、間違いなく名作といえる一本です。