てとてと さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
粗削りだが捨てがたい魅力がある00年代のファンタジー。2期より1期の方が好み
ノベルゲーム原作のアニメ1期で全12話。2期は過去編で作風かなり違う。
※作品データベース様より転載
【良い点】
独特でファンタスティックな世界観設定。
近代的な文明の街に人間と精霊が共存していて、神曲なる特別な音楽奏でる神曲楽士が神曲で精霊を集めて魔法みたいな能力行使する。
精霊はヒロインのコーティカルテなど一部以外は意思疎通不可な存在で、人とは異なる在り方ゆえのすれ違いやトラブルあり、それを主人公の心優しき神曲学士フォロンたちが仲介していく感じ。
基本的に1話完結、精霊という人ならざる存在と関わっていくストーリーは余韻がある良エピソードがいくつかあった。
精霊はイメージ的に精神生命体というか、想いや思念だけが残った幽霊みたいな感じ、主人公の活動の末に依頼主が精霊の真意を知り、ああそうだったのかと気付かされる。
人間は悪意もあり、精霊との関係も緊張感孕んでおり、決してやさしい世界ではない。
人間の醜い側面を見せつつ、それでもちょっと良い話になったり。
一筋縄ではいかない展開になりつつも、最後は感動はせずとも、心動かされる結末が多々あった。
総合的な作画は劣悪ながら、コーティカルテら主要な女の子のキャラデザは十分可愛い。
00年代のラノベ絵な感じ、割と好み。
コーティカルテがベタ気味なツンデレでハラペコキャラで可愛かった。
適度に乱暴だが乱暴すぎることも無い。戸松遥氏の演技も良かった。
ユギリ姉妹も中々可愛い。
OPが良曲で動画も美しく印象に残る。
【悪い点】
総合的な作画が低調。キャラデザの可愛さ以外は期待できない。
各話そこそこ良い話もあるが、全編通した軸が不明瞭。
この点は、人間と精霊の在り方は色々あるんだ、という事かもしれないが。
ちょっと良い話はあるが、すごく感動するわけではないので、地味な作風。
フォロンは良い奴だが地味。
ラブコメ面も乏しい、メインキャラもあまり掘り下げや見せ場が無い。
本作の肝となる神曲の描写が今一つ。
戦闘シーンはいまいちだが、フレーバー程度だろうからまあ良し。
【総合評価】5~6点
酷評されているが、世界観と各話ストーリーは結構良い。
作画はダメでもコーティカルテは可愛いので許容範囲。
本作の精霊の在り方は「真夜中のオカルト公務員」よりも断然「アナザー」のイメージに合致していた。
中々意思疎通できない不気味な隣人、けれど神曲という神秘を通してふれ合い、ほんの少しだけ分かり合える。
稀有な作風で捨てがたい。
諸々の粗は多けれど評価は「良い」
高得点は付け難いが自分は好きで思い入れのある作品。
2期は連続物だが殺伐としていてあまり好きではない。1期の方が断然好き。