蒼い✨️ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
あくまでも娯楽作品。
【概要】
アニメーション制作:ジェノスタジオ
2018年4月9日 - 6月25日に放映された全12話のTVアニメ。
尺の都合で入れられなかったエピソードが原作の限定版第15巻のDVDに収録。
原作は『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた漫画作品。
著者は、野田サトル。
監督は、難波日登志。
【あらすじ】
日露戦争の英雄と謳われる、『不死身の杉元』は、
気に入らない上官を半殺しにしたことから、軍を去って貧乏暮らし。
終戦後の明治37年の北海道の河川で砂金採りをしていた。
その砂金採りの最中に、後藤という男からアイヌの金塊の噂話を聞かされる。
その後藤は酔って喋りすぎたと杉元を殺そうとするも返り討ちで逃亡。
直後にヒグマに殺される。
杉元もヒグマに襲われて応戦するも、追い詰められて、
アイヌの少女のアシㇼパの毒矢で助けられる。
アイヌから奪われた金塊の隠し場所を知るには、
網走監獄の獄中で囚人に彫られた刺青を集める必要がある。
その囚人たちはみな脱獄していて、後藤も刺青の脱獄囚の一人だった。
杉元は戦死した親友の頼みで親友の妻の眼病の治療費に多額の金が必要。
杉元は治療費の残りの金塊をアイヌに返す約束と父親の仇討ちの協力を条件に、
アイヌの少女アシㇼパと同行することに。
他にもアイヌの金塊を狙う軍人などの一派がふたつあり、囚人探索の三つ巴戦。
北海道の大自然とアイヌの文化に彩られた、冒険活劇の始まりである。
【感想】
北海道生まれの作者がアイヌ文化を取材してアイヌ協会からよく出来てると絶賛されている原作。
といってもアイヌは起源も定かではなくて人種系統に諸説があったりで、
確定的なことが言えない中で、アイヌとは無関係な人種の方々が民族運動に参加していたり、
被差別の先住民族であると主張してのアイヌ新法の利権が問題視されていたりで、
何が正しくて何が間違っているのか、虚実入り乱れて分かりにくい。
この原作漫画やアニメを見て、アイヌの現実を知ったような気分になるのには個人的には懐疑的。
作中で紹介されているアイヌグルメや生活の風習は見どころではありますが、
半ば歴史ファンタジーとしてのアイヌ文化の紹介部分よりもむしろ、
実在の歴史的人物、犯罪者、俳優などをモデルとした愉快な登場人物の、むさ苦しい男たちの狂宴。
下品さすら感じられるユーモラスな奇行をギャグとして楽しむ。
むしろ、金塊を求めてのストーリーやバトルは副食なのではないか?
おかしなキャラから得る驚きとワクワクなくして、この作品は大して面白くはない。
第1期は原作第7巻の第62話までですが、原作漫画のマインドに忠実にアニメ化されたこの作品。
自身の価値観や欲望に忠実に生き、時には殺し合うキャラたちの群像劇として、
彼らのイキイキとしたありのままの姿を受け入れて、小難しいことは忘れて楽しめば良いのかな?
娯楽寄りのフィクション活劇として、それなりに面白いものではありました。
と、薄くて浅いことしか書いていませんが、
これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。