タック二階堂 さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
「月とライカと吸血姫」とか「魔法使いの嫁」とか、そのへんが好きなら。
詳細は公式でも。
小学館『週刊少年サンデー』に連載されていた星野真さんの漫画作品のアニメ化です。制作は葦プロダクション。
あ、葦プロ!?
まあ、最近まではプロダクション リードという社名で制作していた会社ですね。簡単に言えば「イセスマ」の会社。でまあ、伝統ある葦プロに再改称して初の作品が、この作品になります。
19世紀末のロンドンを舞台に、孤児の少女と「崩国の十三災」のひとりに数えられる上級悪魔を中心に描いた物語のようです。
なんていうか、作品の雰囲気が「月とライカと吸血姫」とか「魔法使いの嫁」とか、ジャンルこそぜんぜん違うけど漂う雰囲気がそのへんに近い印象です。なんていうか、ヒロインに肩入れしたくなる系の作品。
初回は、まずまず好印象でした。竹達彩奈さんの演技の力もありますが、ヒロインのウィステリアが可愛くて憐れな境遇というのを演出していましたね。
これから次第ですが、堅実に高い評価を得られそうな作品です。
=====第12話視聴後、追記です。
{netabare}
ここまで観てきたのですが、最終話直前に所感を。
おそらく原作は、もっとしっかりとストーリーが展開しているのでしょう。ただ、それをアニメ化に際して欲張ってガシガシ進めたんじゃないかと推察されます。要は、詰め込みすぎ、駆け足すぎ。
1クール13話でこなせる量じゃないイベントを次々と、表層だけすくうように見せています。そのせいで、各エピソードにまったく余韻がないという状況になってしまっています。
この12話だって、離れ離れにされたマルバスとウィステリアが、苦難を乗り越えてスノウの中にいる悪魔を打ち払うといった感動的なエピソードなのに、ほぼ1話で終わらせちゃいました。
しかも、シトリもあっさりと引き下がるという。
なんか、こんな感じにするなら俺たたエンドでもいいから、もう少し丁寧にアニメ化してほしいです。
作画も古くさいねぇ…
それが味になっているならともかく、ただただ昭和50年代みたいなキャラデザ、作画。大人になったウィステリアのキャラデザ、なんですかこれ。「ベルサイユのばら」みたいな、昭和の美人キャラ。
ちょっとかわいそうな小さい女の子の演技が抜群の竹達彩奈さん。めちゃくちゃ頑張っていると思います。ある意味、これを観るために本作を観続けているまであります。
制作ガチャがハズレた感じ。他の制作会社が作ってれば、もう少し違った結果になったのではないかという気がします。もったいないなぁ…
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
目が見えなくて可愛そうな小さい女の子がいじらしくて、最終話まで観ました。なんていうか「おおう、その展開をラスト1話で片付けちゃうんだ」といったところ。
なんていうか、バトルがあんまり良くないですよね、この作品。なのに、最終話で牛とライオンと狼のバトルを延々と見せられ、しかも助太刀に鳥が登場する展開。そして、ずいぶんとまあ、あっさりと決着。
もっと尺があれば。もっと作画が良ければ。もっと…
と、「もっと」が非常に多い作品。で、「もっと」がたくさん蓄積されて「もったいない」になってしまいました。
まあ、いないとは思いますが本作のような「人外×小さい女の子」ロスになってしまった方は、春アニメでも似たようなのが始まりますんで、そちらをどうぞということで。
{/netabare}