「冰剣の魔術師が世界を統べる(TVアニメ動画)」

総合得点
60.5
感想・評価
186
棚に入れた
518
ランキング
5853
★★★☆☆ 2.8 (186)
物語
2.7
作画
2.5
声優
3.0
音楽
3.1
キャラ
2.9

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ネタバレ

螺旋常連からくり剣豪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 2.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

個人的に今期の中では上位に入るかな

小説家になろう原作の学園ファンタジー。多分魔法科高校の劣等生のフォロワー作品。
原作は知りませんが少なくともアニメの出来はかなり悪いです。
良い点は主題歌とか声優が豪華とか、まあそこら辺ですね。謎のノリもギャグとしてなら笑えたりします。筋肉を見せ合うシーンやレイの走るシーンは見所。
悪い点はストーリーラインが致命的につまらないこと。大筋は主人公の設定を含めて魔法科高校の劣等生の劣化。主人公のレイ=ホワイトの設定が魔法科の司波達也ほぼそのままなのは流石にやばいと思う。軍人だとか魔法が使えないとか感情の起伏に乏しいとか、共通点が多過ぎる。パクリだと言われても文句言えないレベル。
ヒロインも一気に出し過ぎだし、それぞれの印象も悪い。彼女たちに対するレイの反応が淡々としていて盛り上がらないし、ツインテにサンシャイン池崎のギャグをやらせるのは面白いとか議論する以前にキャラ崩壊が過ぎる。世界観にもそぐわないです。池崎のギャグは好きだけどさ。
露骨なヘイト役もいて、こちらの印象も良くない。優秀そうな描写も無く、ただやられるために作られたようなキャラで魅力が無いです。
作画も悪い。さみだれほどではないけど、農民関連クラスは担保されています。

1話どころかPVの時点でクソアニメなのが分かるのは凄いと思う。

2話
概ね1話と変わらないノリ。内容は簡単に説明するとAパートでレイが筋肉自慢を兼ねた部活巡りをして、Bパートはチームを組んでの実戦形式の授業。良くも悪くも劣等生とは差別化されてますね……ところでアバンの淫夢みたいなネタはアニメファンに需要があるのでしょうか。レイやアームストロングが持っているゴールドカードとやらも何かよく分からない。あとジョジョのシュトロハイムみたいな上司の幻影には笑いました。

オーディナリーの分際で、よくも私の腹筋を壊してくれたな!

3話
レイ君によるご当地ヒロイン巡り。前半は2話の訓練の〆と1話前半に似た真顔になる説明だらけのシーン。師匠可愛い。
後半はヒロインたちとデート。レイのやつ、アメリアに柔肌とか何言ってんでしょう。普通に肌と言わないのか……こんなこと言われたアメリアがドン引きしないのはなんとも不思議。クラリス登場でまた出てきたサンシャイン池崎のネタは相変わらず使いこなせていなくて大爆笑必死。それにレイの褒め言葉が淡々とし過ぎだって。

前半虚無、後半笑い倒しの3話でした。

4話
シリアス回。開幕筋肉アンドラッキースケベ。
レイを見下してきたアルバート=アリウムが黒幕に唆され、彼を殺そうと決闘を挑んできました。学生同士の決闘ながら真剣を使い、あまつさえ殺傷力の高い上位魔法で周りすらも巻き込みかねないアルバートを前にしたレイは遂に隠してきた真の力を発揮します。

戦闘作画になると、低次元の作画力がやっぱり顕著になりますね。魔法のクソCGも見どころ。一応、前半は普通に見れる話です。
後半は黒幕も表舞台に出て来ますが、いきなり小物臭い。ペラペラ喋る奴は小物と相場は決まってるんだよなぁ。案の定レイに圧倒されて鼻水垂らしながら命乞いしてくるし、下手な不意打ちをしたりもするから悪役としての魅力はほぼ無いです。挙句脳に変な薬キメてクソダサ化け物になりました。

今までよりは真っ当に面白かった気がする。

5話
黒幕との決着を経て、倒れるレイ。軍人として戦争に参加していたレイは戦争終盤に魔力のオーバーヒートを起こしてしまい、以来特殊な魔法で暴走を抑えているようです。その魔法の副作用みたいなものが、レイが魔法をうまく使えない理由です。
この話の大半はレイの過去の掘り下げに充てられていました。作画は相変わらず劣悪ですが、話はかなりまともな部類。孤児だったレイが仲間たちの優しさに触れて成長していった過程は上手く描かれています。
これまでヒール役だったアルバートも使い捨てのクズにしなかったのは良かった。これまでのことを重く受け止め、成長しようとする。この流れは勧善懲悪が大半を占めるなろうにしては珍しいです。
この回だけなら今期でも上位だと思います。

最後まで観ました。
設定や展開はテンプレなんだけど、掘り下げの丁寧さのおかげで登場人物に感情移入しやすいから物語にすんなりと入っていきやすい。
序盤にある滑りまくるギャグとくどい説明シーンが鬼門。5話以降から結構面白くなる。テンポ自体は最初から良い方ではあります。
作画は終始低空飛行。これも良い方向で見ればシュールギャグとしての方向性を尖らせているので強ち短所とまでは言い切れないかも。
なにより作者がキャラクターを大事にしているのが伝わってきたのが良かった。レイが安易にヘイトキャラを切り捨てず、差別意識で固まっていた学校を自分の力で変え、周囲に認められていく流れが良い。
戦闘も一見チート系に見えるけど、レイがハンデを背負っているから意外と緊張感があり、見応えもある。作画は残念ですが。

まともに見ると作画やくどい説明など、クソアニメの要素は多いんですが、シュールギャグとして割り切ればかなり楽しい作品だと思います。

投稿 : 2023/04/02
閲覧 : 440
サンキュー:

7

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