ato00 さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人として吸血鬼として<余談;よふかしについて>
ほぼ前情報なしでの視聴です。
どこかで見た絵柄と思ったら、原作者が同じですか。
ヒロインナズナちゃんの目が逝っちゃってるじゃありませんか。
一体彼女は何を見てるんでしょう。
それともう一つ、ナズナちゃんの声が天さんですって。
低めのザックリ声の天さんは初めてです。
キャラに合わせる天さんの演技の幅に感心しました。
不登校中学生コウ君と破天荒吸血鬼ナズナちゃんのラブコメでいいのかな。
しかし、{netabare}コメディー要素が9割で、ラブ要素は終盤までは薄いです。
中でも、数少ないキスシーンは官能的で、とくにラストシーンは印象的でした。{/netabare}
ナズナちゃんが羽目を外して、コウ君が突っ込む。
こう書くと身も蓋もありませんが、この二人の間に流れる空気感が良いのです。
また、脇を固める連中も濃いこと。
人も吸血鬼も真面目なのかふざけているのか。
ただ、クールな笑いを取りに来てるのは確かです。
吸血鬼の話なので、物語はほぼ夜です。
それも、結構な深夜だから、闇が深い。
おどろおどろしくも陰湿な感じがぬぐえません。
ただ、会話がポップなので、総じて不思議な雰囲気を醸していました。
結局、何がしたかったんだろう。
しかし、何となく察しがつきます。
要は、あるがままであれってことかな。
グチグチ考えなくていいよ、肩の力を抜いて生きなって言われているような。
ともあれ、このアニメの魅力は圧倒的にナズナちゃんのキャラ力です。
茶目っ気のあるけばい目元。
引き裂けそうなやばい口元。
くるりっとした柔らかい髪。
妖艶なまでにエロい肢体。
下ネタは平気なのに恋バナに赤らめる頬。
私は終始、その愛らしさに魅せられていたように思います。
<余談;よふかしについて>
{netabare}夜更かしには縁遠い品行方正な私。
本作のアキラのように、未明に起床することが多いです。
そんな私でも、大学の5年間は夜更かしが日常でした。
たぶん、友人の影響が大きかったと思います。
だって、皆夜通し遊んでましたから。
夜更かしの歌として思い浮かべるのは、谷山浩子さんの二つの曲です。
ひとつは「眠れない夜」
眠れない夜をどうしよう
僕はため息つくばかり
眠れない夜に思い出す
僕は一人だってことを
一人で感じる夜のとばり。
暗闇の底に目を凝らしても何もない。
そんなことが妙に心地よかった記憶があります。
もうひとつは「星のマリオネット」
星が降るよ星が降るよ
私の心中を風が通るよ
一人が寂しいなんて
ただの病気さ
やっぱり夜更かしは結局一人なんです。
友人宅から帰る丑三つ時の田んぼ道。
今でも東名高速の金属音をはっきりと思い出します。{/netabare}