Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
強さの、その先へ――
この作品の原作は未読です。
タイトルを最初に聞いた時、「剣って有りなの?」と思ってしまいました。
剣は一装備でしかなく、自ら主体的に何かを成すことはできません。
きっと転生するというくらいだから意思はあるのでしょうけれど…
この作品、本当に面白いの…!?
これがこの作品に対する私の第一印象でした。
蓋を開けてみたら全然「有り」でしたけれど…
転生したら剣でした――。
「知性を持つ武器」と呼ばれる“剣”として異世界に転生した彼は、
装備者との出会いを夢見ながら、孤独にスキル収集に励んでいた。
ある時、迂闊にも魔力を吸収される「枯渇の森」へ踏み入り、一歩も動けなくなってしまう。
途方に暮れる中、奴隷として虐げられていた黒猫族の少女フランに出会う。
フランは巨大な魔獣に襲われ、絶体絶命の危機に陥っていた。
彼女は眼前に突き刺さっていた彼を引き抜き、その力で窮地を脱すると、
彼を「師匠」と名付けて正式に装備者となるのだった。
冒険者となったフランと師匠は、お互いにスキルを磨きながらクエストをこなしていく。
フランは強さの果てにある「進化」を目指すために、師匠は少女の「願い」を叶えるために。
猫耳少女と親バカな剣の大冒険が始まる!
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
耳猫少女役のくまちゃん、親バカな剣役の三木さん…
このお二人の掛け合いがサイコーでしたね。
主人公が剣ということになりますが、物語開始早々に「自ら主体的に何かを成す事はできない」という概念が間違っていることに気付かされました。
剣ですが結構自由に動くことができるんですよ。
それが「知性を持つ武器(インテリジェンス・ウェポン)」と言われる所以なんですよね。
結構レアな存在みたいでした…
まぁ、私も剣に転生したという話は初めてきいたので、きっと極めてレアなんでしょう。
そしてくまちゃん演じるフランも可愛かったです。
黒猫族という、これまで進化したことの無い種族の生まれながら、進化の手がかりを得ようとしていたところ主人公である剣…後に「師匠」と呼ぶ存在に出会い…物語が動いていきます。
この物語は、フランの強さに対する不断の努力と、それに時には手を貸し時には見守る師匠の立ち位置が抜群なんです。
特に自分より強い相手と対峙した際でも、絶対敵に背中を見せることがありません。
それは自分が諦めたら強さへの渇望が嘘になると思っている節もありましたが、自分が逃げることでもっと多くの犠牲者が出ると言う時にも決して諦めないんです。
ですが、そんな一本調子で世の中渡れる筈がありません。
絶体絶命のピンチが何度訪れたことか…
そういう弟子がピンチの時には師匠が守るという常套をこの作品はちゃんと知っていました。
でもそれだけじゃないんです。
フランはそのもう一歩上に這い上がるための起死回生の一手を持つようになったんです。
もちろん、最初からそんな器用なことが出来る筈もありません。
師匠と二人三脚で数々の死線を潜り抜け、実績を積み重ねてきたから成し得たんです。
物語は途中なので、まだまだ分からないことだらけですが、フランはきっと黒猫族発の進化に成功する…と思いたいです。
そしてもう一人大切なキャラ…「子供の守護者」という称号を持つAランク冒険者のアマンダです。
孤児院を経営する傍らでギルド指名のクエストをこなす彼女は、鞭と風魔術を使う「戦略兵器級」の実力者なんだとか…
彼女の立ち位置は物語のラストまで目が離せませんでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、岸田教団&THE明星ロケッツさんによる「転生したら剣でした」
エンディングテーマは、黒崎真音さんによる「more<STRONGLY」
どちらも甲乙付け難い良曲でした。
1クール全12話の物語でした。
そして嬉しいのは、既に第2期の制作が発表されたということです。
「第2期」だからTVアニメ編として放送されるってことですよね。
いつ放送されるかは未定ですが、決定事項を待っているのは苦じゃありません。
寧ろ今期のクオリティをしっかり維持して欲しいと思います。
続編、楽しみにしていますね!