Keiner さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
毎話予想の斜め上を行かれた
ガンダム作品の視聴はハサウェイ以来の二作目でした。総括すると2期次第では最高に面白い神アニメになりうる作品です。リアタイ視聴です。
企業複合体に運営されている学園で、何かしらの「定められた運命」を親から担わされている生徒たちと、水星から来た主人公スレッタが出会い、対立し、認め合う中で、それぞれが運命の呪縛と向き合っていくというテーマ性は爽やかで、戦争・政治のイメージの強いガンダムシリーズとは一線を画すものだったと思います。
毎話の引きやせりふ回しに印象的なものが多く、毎週毎週続きが気になって仕方ありませんでした。キャラクターの言動に意外性のあるものが多く、それでいてキャラ崩壊的な言動はないのが絶妙なバランスで、常にそのキャラについての自分の理解がアップデートされていく感じがする。グエルを筆頭にキャラの深みや魅力が回を追うごとに増していく脚本は見事でした。
百合要素は要所で差し込まれる感じで、あくまでスパイスという感じでしょうか。ただ、最近の百合アニメは日常もの、部活ものとかが多いので、同じノリで見るのは危険です。背景の世界観や一部の展開には残酷なものがあるので、ほのぼのにやにやとはいきません。過酷さの中に咲く百合で、私にはむしろ好物でした。
{netabare}1期最終回はかなりショッキングな内容で、流石に2期での回収をまたずに神アニメ認定は早いかと考えました。なろうやきららなど、ストレスフリーアニメ全盛の昨今にあって、ここまで精神的負荷をかけるのは、視聴者を選びすぎる心配はあります。しかし、個人的にはこういう心を揺さぶってくる作品を待っていた感があり、今後も楽しみに、応援していきたいと思いました。
スレッタとの出会いでグエルやミオリネ、四号は大きく成長した一方で、スレッタ自身の成長というのがまだ見られず、親の呪縛に囚われているように見える。また、親がスレッタに与えた役割も未だに謎に包まれているので、二期ではこの辺りが明かされ、グエルやミオリネがそこから解き放ってくれることを期待します。
{/netabare}