plum さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.5
作画 : 5.0
声優 : 2.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
確定した結末に向けての茶番劇
1期同様に映像のクオリティは極めて高い。しかし、2クールやる内容とは思わなかった。
本作の結末は、前作であるFate/sray nightで確定しています。私もそうですが、stay nightを視聴済みの方が多いのは、間違いないでしょう。
つまり、「勝ち残るのは誰か」が事前に分かっています。
確定した結末を描くからには、本作で見せたいものは結末に至るまでの経緯や、関わったマスターやサーヴァントたちの想い、生き様なのでしょう。しかしながら、私には彼らの想いが全く掴めませんでした。「マスターとサーヴァントが聖杯を欲する理由を、全員分教えて」と問われたら、正直ほとんど覚えておらず、2~3人くらいしか答えることができません。
各陣営にスポットを当てるという本作の手法は、ハマればかなり面白くなると思います。ですが、多くを描こうとして、結局薄っぺらになってしまった感が拭えません。それに、あまりにもサーヴァント同士の馴れ合いが過ぎる。英雄が互いに敬意を払う姿を描きたかったのでしょうが、逆に一触即発の緊張感が全く無かった。戦闘においては、引き伸ばし引き伸ばしでなかなか決着がつかない。「どうせここでは決着つかないんだろ?」と戦闘中に思ってしまうほど。作品全体が冗長で、スピード感がない。これらが本作にいまいち引き込まれなかった理由です。
結局、確定した結末に向けての茶番劇にしか見えなかった。
それにしても、ほとんどの男キャラの目に光が無いのは何故だろう。生きながら死んでいるような描写ですよね。
最後に。セイバーはなかなか可愛かった!(全くもって空気な存在でしたが)