Witch さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
出落ち感はあるが大きく失速せず完走
【レビューNo.4】(初回登録:2022/12/31)
コミック原作の2022年作品。全11話。
「4人はそれぞれウソをつく」のタイトル通り、登場人物にはそれぞれ
{netabare}
「宇宙人」「抜け忍」「超能力者」「男の子」
{/netabare}
というぶっ飛んだ秘密がある。
それぞれの秘密を隠しながら、平和な学園生活を守るためにドタバタを
繰り広げるコメディ作品になります。
このぶっ飛んだ設定を生かしたテンポのいいギャグ展開に1,2話は
引き込まれ、「これは大当たりか!」と期待したのですが・・・
結局3話以降も基本同じことの繰り返しで伸び悩んだって感じですかね。
・基本4人で回すのでどうしてもマンネリ化してしまう。
でサブキャラで局面打開を図りたいが、出てくるサブキャラは少なく出番
自体も少ない。それに4人の個性に比べ大分見劣りしそこまで魅力がない
ので大きな展開に発展しない。
(たまにアクセントになって面白いシーンもあるが)
・4人の関係性や成長等にストーリー性が見られない。
例えば同じ4コマ原作の「まちカドまそく」なら主人公の成長やライバル
との関係性の変化や絆の深まり等の過程を楽しむことができるが、本作は
友情を再確認するようなエピソードはあるが、スタート時点からある程度
友情はしっかりしてるので、大きくなにか変化があるわけでもない。
・4人の秘密の露見は・・・
この作品の見どころのひとつが「それぞれの秘密」がいつ露見するかと
いうドキドキ感だと思うのですが・・・
{netabare}
最終回にあっさり露見するも「宇宙人」の特殊能力で解決という禁じ手
で何もなかったかのように大円団で終わってしまったので、いささか
拍子抜けだった。原作がどうなっているかはわからないが、これ多分
2期作る気ないんだろうな(笑)
{/netabare}
個人的にはスタートダッシュが素晴らしかったので、期待値が高く少し
残念なところがあったが、
「パンチの効いたギャグを挟んでくる、JCの緩い日常系アニメ」
と考えれば、毎回わちゃわちゃしつつそれなりのレベルの面白さでしっかり
作られたので、最後まで楽しむことはできたかなと思います。
あと中毒性のあるOPも個人的にはツボ。
(2023/1/21追記)
・予定調和の4人だけのクローズされた世界
同様の日常系ギャグアニメに「女子高生の無駄づかい」という名作がある
が、こちらは主要キャラ3人+サブキャラ5人の8人体制で話を広げやすい
というのもあるのですが、こちらは個性がぶつかりつつも「相手の良さを
引き出す」という巧さがあり、化学反応で「10×10×10=1000」の面白さ
を生み出しています。片や本作は4人の関係が強固で役割分担が固定して
しまっているというか、お約束的に予定調和で終わる感じなので、安定感
はあるが「10+10+10+10=40」以上の笑いには発展しないという印象です
ね。それに「女子無駄」の方は担任の先生も絡んできて更に作品に奥行を
与えていますが、本作は4人の世界をぶっ壊す魅力的なサブキャラもいない
ので、あと一歩殻を破れずに終わってしまったというイメージですね。
(2023/1/27追記)
【レビューNo.24】「女子高生の無駄づかい」のレビュー追加。
今作に興味を持たれた方はそちらを参照下さい。