Witch さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
意識高い系を目指したみたいな?
【レビューNo.1】(初回登録:2022/12/30)
メディアミックス展開の2008年作品。全13話。
(ストーリー)
死者からの手紙を配達する主人公とそれに関わった人たちの姿を描く基本
1話完結のオムニバス形式だが、話が進むにつれ主人公の過去や正体も
明かされていき、ストーリー性もそれなりに楽しめる構成となっている。
(背景)
原作者「湯澤友楼」とはプロデューサー等4人の名からなる架空の名前。
オリジナルアニメをガッツリ作るというより、彼らの原案を元にメディア
ミックス展開の一環でアニメが作られたという感じ。なのでラノベも刊行
されているが、アニメ版とストーリーも異なる。
(評価)
・人の思いを手紙で伝えるいう意味で「ヴァイオレットエヴァーガーデン」
と比較するレビューも散見されるが、こちらが
「万人受けする綺麗な感動作」
とすれば本作は
「人の醜さ等も織り込んだうえでそれでも人は・・・」
という屈折した分かりくさがあり、ちょっと観る人を選ぶ作品って感じ。
少し穿った見方をすれば「安い感動ものは作らない」という原作者の
「意識高い系」みたいなものを感じるというか(笑)。
・「背景」で書いたようにアニメガッツリという取り組みではなさそうな
ので「アニメーション」として魅せる演出等は極力控えて、あくまで
ストーリーを見せることに主題を置いて作られてるイメージ。
(だから「作画スゲー」とか「繊細な描写が」とかは皆無)
キャラデザも主人公以外は微妙に感じた。ただ主要キャラはそれぞれ
よかったかなと思うし、EDは神曲で飛ばさず毎回聞いていたかな。
・正直最初のエピソード(2話分)がピークで、あとは話によって当たり
外れがあるって感じ。後半は前述通り主人公の種明かしが始まるので
盛り返してくるが、「綺麗な感動作」じゃないのでスッキリしない展開
も入ってきて、爽快なハッピーエンドで終わるわけじゃない。
・レビューを見返してみると否定的な見解が目立つが(笑)、個人的には
最初のエピソードは秀逸だったと思うし、全体的に原作者のやりたいこと
はなんとなくわかったので、それなりに楽しめたという印象。
万人受けする作品ではなさそうなので、最初の2話で感動できるかとうか
で判断していただければと思う。