えりりん908 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「イチニーサン!」「オーシ!」!!!
高評価と批判が両方あったようなので、
テレビ版はあんまり観てなくて、原作が大好きだった私としては、
鑑賞前は、耳は敢えて塞いでおいて。
そして、劇場で観ました。
ひとことで言って、最っ高です!
もちろん井上雄彦さんは漫画家であって、
脚本家でも、アニメーターでも、ましてや映画監督でもありません。
{netabare}しかし、だからこそ!
たぶんSLAM DUNKのことを、世界中でいちばん熟考して来ていて。
そして描くことが出来た、そんな世界。
モーションピクチャーはたぶんバスケシーンでは多用されまくってたでしょうけど、CG臭さを超える、緊張感の連続!
テレビアニメでは辟易させられた「ゆるみ」って、実は原作マンガにもあって、
私はテレビアニメでは、かなりうんざりしつつ、原作でもちょっとちがうかなーって感じていた、
そんな贅肉がすっぱりと切られていて、
それでいて三井君との出会いをさりげなく描いて、
宮城リョータ君が何故、湘北にいるのかという疑問にも答えを用意してくれて、
赤木兄妹の家庭以外はスルーしていたメンバーのひとりをちゃんと深掘りして、家族関係まで描いてくれて。
そっちに力点が置かれてしまった結果、まるゴリとかまるお君とかのエピソードはスッパリとカットされちゃってるけど、原作の大きな流れは踏襲しながら、
絶妙なバランスの取り方で、v.s.山王工業戦が描き切れていて。
「ゆるみ」が無い分、余計に湘北の5人が悪役っぽくなっちゃったのも、
なんだか素敵だったし。
アニメとは違うんですよね、アングルとかカメラの振り方とか。
それがそれで、スポーツを体感してるみたいで、
すごく熱くて、でも選手たちがみんなすごくクールで。
バスケットボールというスポーツが、本物のスポーツよりもリアルにスポーツとして提示されて。
{/netabare}
ひとつだけ疑問に感じたのは、
アリウープのときの、りょーちんと花道の「イィーッ!」とか、
この二人に加えて三井も並んで「どーよ!」の決めポーズとか、
いろんな小ネタ、満載でしたけど、
これって原作を相当好きで、覚えていないと解らないかもと思ったこと。
セリフ回しなんかは原作準拠のフリして微妙に、絶妙にいじってるのが、
すごくよかったけど。
あと、挿入曲とかテーマ曲とかが、テレビ版みたいなステキ系J-POPと違う緊迫感に充ちていたのも、私はGoodって思いました。
結論としては、原作を知らないと、意味不明かもってことだけど、
好きな人しか観ないだろうから、これでいいじゃん!って思っています!