Acacia さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
バスケットはお好きですか?
公式もネタバレを解禁し始めたので、レビュー書かせて頂きます。
スラムダンクは漫画を全巻読んでて、旧アニメは一切観た事がありません。
原作の最高峰、山王戦を宮城リョータを主軸に彼の
生々しい生き様を織り交ぜながらの構成でしたが、
彼の内面を深く描写した本作は正にファンへの最大の
サプライズだったと思います。
原作を読むだけでは、湘北高校の5人の息遣いを感じるのは
バスケットをしている時だけ。
家庭の描写があったのもせいぜいゴリだけで
他の4人の私生活はミステリアスでした。
そこにリョータの家庭事情、厚みを持たせる、バスケット以外の
要素を練りこんだ事で、試合の描写と過去描写の繰り返しで
テンポは若干おかしくなっていますが、「新たなスラムダンク」を
世に送り出してくれました。
試合中はコミカルな表現も排除、ギャグの留めより試合の流れ優先。
ありえない {netabare} 魚住登場。春子たちがベンチに入ってくる。等を{/netabare}
除外している等、より「漫画ではなくリアル」なスポーツを描いた表現力。
コート上でのCGキャラクターの攻めの押し付け、守りの圧、
更にその動きに個々の技術と心情が美しく乗せられており、
負けたら終わりの試合、コートに立った事のある人なら
記憶から蘇る臨場感、怖さがあります。
リョータは、安西先生や彩子を目当てで湘北バスケ部に来たはず等、
少し矛盾する描写もありますが、そんな事些細に感じる程、
スポーツ映画の最高峰な仕上がりになっています。
映画館で3回鑑賞。
これ程、映画館で観返した映画も久しぶりです。
バスケットが好きでバスケットの為に時間を費やした人なら、
この作品、是非観て頂きたいと思います。
お勧めです。