STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ストーリー展開が残念
「ラブライブ!スーパースター!!」としては2期目の作品。
1期はLiella!が5人編成だったという、これまでの「ラブライブ!」とは異なる人数構成が
新鮮だったが、本作はそれまでのメンバーが2年生に進級して、1年生4人が加入して、結局は
9人編成といつも「ラブライブ!」人数構成に。
この1年生だが、既に登場している2年生とキャラ的に差別化を図るためか、登場時は結構
イロモノ感が強かった。いざ加入してみるとそうでもなかったけど。
イロモノ路線を押し出していたら、若菜 四季などは理系キャラということで、変な発明品や
薬品を使ったりするような展開になったかな。
メタ的には中の人のライブ活動なども含めたテコ入れだったのかもしれないけど、下級生
新メンバーによる途中参加という展開はこれまた新鮮な感じ。
こういう展開ゆえに学年差というのは意識せざる負えない内容になっているが、逆に
これまでのシリーズではμ'sやAqoursのメンバーがあまり学年差を感じさせないように
意識していたこともあって、学年違いのメンバー間の空気間はシリーズ過去作とは異なる感じ。
2年生の思いを1年生が継承していくという流れは悪いものではなかったが、その1年生の
中心的存在であった桜小路 きな子が第二の主人公的存在になるかと思いきや、Liella!加入後は
存在感が薄くなっていったのは残念。
本来の主人公である澁谷 かのんが歌の才能に秀でているのに対して、才を持たないが努力で
食らいついていこうというきな子は、対比的存在としても興味深かったのだが。
残念と言えば、競争相手であるSunny Passionやウィーン・マルガレーテの扱いもそんな
印象。
このためクライマックスとも言うべき「ラブライブ!」の東京地区本選はいまいち
盛り上がりに欠けた感じ。
更にマルガレーテに関しては「かのんがウィーン国立音楽学校に留学すれば、一緒に
編入可能」という展開自体が謎。
彼女に関しては3期での加入メンバーになりそうな気がして、そのためにかのんと
くっつけておこうというメタ的措置に思えるが。
中盤の重要な要素である、唐 可可の結果によっては上海に連れ戻される話も、
「ラブライブ!」に挑むにあたって1年生を加えるか否かの問題や、可可と平安名 すみれの
関係性などに関わる部分でそれなりに見応えのある要素だったが、結果としてはおざなりに
なってしまった感が強い。
まあ、3期に引っ張るネタなのかもしれないが。
終盤ではオーストリア留学にかのんを送り出すと思いきや、突然の留学中止という締め。
しんみりさせた後のどんでん返しという締めは、「ラブライブ!」シリーズのお約束とも
言うべきものだが、さすがにこれはひどい締め。
パフォーマンスや楽曲、あるいはキャラ同士の日常的なやり取りはともかく、ストーリーは
全体的に「うーん」といった感じ。
2022/12/25
2024/03/03 加筆・修正