ぺー さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
未来は仮想の狂気でできている
原作未読
告らせたい 頭脳戦 ←1期
告らせたい? 頭脳戦 ←こっちは2期
「惚れたもん負け」を貫徹してたとこに“?”がついて頭脳戦が薄まった2期。タイトルがそん時のシリーズの色を表しておりました。
いやもとい「頭脳戦違うじゃん」ってもともとあって結局なんなんだ?…油断なりません。そんで3期はどうなるかと思っていたら↓
告らせたい ウルトラロマンティック
言葉の意味はよく分からんが「名は体を表す」となるか「タイトル詐欺」となるか…
作品評
とにもかくにも脇役が強力です。主役を食ってる感ある猛者が複数名。
彼ら彼女らは例外なく二面性を有しておりギャップ萌えを狙えます。
そしてストーリー進行に関係のないどうでもいいところにえらい力が入ってたりします。好きでしょ?自分も好きです。
これオーソドックスに見えてなかなか他が真似できません。このキャラは○○!みたいに記号化したほうが話を組み立てやすい。そんでもって時折意外な一面を見せてあげれば一丁上がり。
ところがおバカ藤原と芯を突く藤原は交互に顔を出し、優等生伊井野とフェチ娘ミコもポジションチェンジ激しかったりするのです。人間いろんな面ありますがこれ組み合わせてエンタメ成立させるのって大変ですよ。かけ合わせ方∞ですから。
そもそも話題になった1期よりも続編のほうが評価上げてきてますからね。おおかた失速するもんです。
そんな有能なアニメーターが思いっきりバカなことしてるのを感じられます。
話題になった1期の何話だったかの特殊エンディング。書記がヌルヌル動くだけですよ?
話の本筋とは関係ないラーメン四天王。そんな力いれなくてもよいっすよ?
むしろパロディにいろいろなカロリー使ってませんか?
ここ一番ではないわりとどうでもいい細部に神を宿したい!そんな心意気を買いたい稀有なやつ。そのへん3期も第一話冒頭から全開で安心します。
本日の勝敗コーナーも心なしか2期より増えているような…惚れたもん負け感やや増しでした。
■そしてタイトル“ウルトラロマンティック”
いにしえの80年90年代とりわけ音系パロディの多い本作を鑑みるとこう思うわけであります。
デビッドボウイやカルチャークラブなどの音楽ムーブメント。すなわちこれ“ニューロマンティック”。
司会でも有名なとある芸人歌唱は“ナウロマンティック”。ネタ曲と思いきやきっちりニューロマしているのよね。そういったおバカを超絶技巧でねじ伏せるところはかぐや様っぽい。
だからてっきりギャグ路線“なんかしらのロマンティック”で行くと思っとりました
ニューロマンティックな方向性でのなにかしら。ウルトラロマンティック。
ニューロマと同時期にこれまた同じロンドン発祥のアシッドジャズの繋がりもあるのかしら?名手ジャミロクワイの有名過ぎるMVみたいな鈴木雅之のオープニングも印象深い。
こりゃどう転ぶかわからん。どこらへんがウルトラロマンティックなんだろう!?と期待してたらなんてことはありません。
言葉をそのまま受け取っていいやつでした。
その一方で
“future made of virtual insanity”
トチ狂ったおバカが未来を拓いてた物語ともとれて痛快でした。
そういえば…
{netabare}アイコンだった決めゼリフ「お可愛いこと」はあくまで脳内仮想の出来事でしたよね。最終話エンディングの直前に飛び出したそれはこれまでの「お可愛いこと」と様相が違います。時間あればチェックしてみてください。ウルトラロマンティックです。{/netabare}