二足歩行したくない さんの感想・評価
3.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 1.5
音楽 : 2.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
僕も、それから多分、彼女も
新海誠監督がサラリーマン時代に作った自主制作アニメ。
5分弱という短尺で色々とあらは目立つものの、仕事をしながら個人で作成したにしては高すぎるクオリティの作品です。
完全に個人により作製された作品のため、大勢の人の手が入って作られ商業作品として一般向けに宣伝された劇場版作品とは異なり、より本来の新海誠の作品として純度の高いものになっています。
『君の名は』や『天気の子』などは、それはそれで名作ですが、本作はより、"新海誠"がわかりやすい作品かと思います。
女性と、彼女が飼っているチョビという名の白いネコのお話です。
といっても、女性が彼氏に振られてへこみ、そんな彼女の日常を、チョビがネコ目線で語るのみとなっています。
なお、チョビの声優も素人の新海誠自身が行っているため声は非常に聞き取りづらく、一方で効果音がでかいです。
チョビの声に音量をあわせると効果音が爆音で響き、効果音側にあわせると何を言っているのかほとんど聞き取れません。
自主制作アニメなので仕方ないポイントですね。
作品自体の雰囲気がとても良く、モノクロームな世界で、新海誠氏の非常に美麗な背景が映ります。
静止画であることが比較的多いのですが、静かな新海誠氏の独白が、世界観を作り上げてゆきます。
序盤まもなくチョビが登場します。
ただ、チョビの作画がすごい、「これは、ネコなのか?」と目を疑いました。
それまですごく綺麗な彼女の部屋の風景、雨に打たれるベランダ、彼女の後ろ髪が映っていたのに、主役のチョビの顔が (・ ω ・) こんなです。
シリアスな雰囲気なのにおもわずズコーとなりました。
猫以外は美術がすごいので、一見の価値ありと思いますが、なぜ猫だけこんなになってしまったのか。