d4clovetra さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
What a wonderful world
重度のジョジョラーです。
原作全てはもちろん、アニメも全て見ました。
第1、2クールの感想は別の人のものをチェックしてください。ここでは第3クールのみの感想しか書きません。
まずは物語の評価から。
完璧です。確かに能力バトルや能力の難解さはあります。しかしそれらを簡単に退けるほどの壮大で完璧なストーリー。
ジョースター家とDIOの(代理)決着の物語。重要なのは、エンポリオもプッチも受け継いだ者であるということです。強い魂や想いは、受け継がれる。
人間讃歌(荒木先生のジョジョへの価値観)は、そういうところにも込められているのです。
少し詳しく話に入り込むと、
僕は原作の頃から、ウェザーとプッチの過去が、ジョジョの中で最もすきな回想回でした。個人的な思い入れもありますが、とにかくここの話が丁寧に丁寧に描かれていて嬉しかった。。
ここの話(31話)は、6部のテーマです。
『君は引力を信じるか?』
DIOの言葉はまさに、物語の根幹であるわけです。
ウェザーの過去は本当につらい。しかし、ここまで伏線や6部のテーマに結びつく美しい過去回は滅多にありません。
ウェザーの方に星型のアザが出てから、ウェザーvsプッチ戦までの流れは完璧です。
結末は知っていたのに、
「行け!いままでの全てを叩き込め!ウェザーッ!!」って感じでした。笑(ウェザーが拳を叩き込む前にペルラの回想を入れたアニオリは素晴らしすぎる。)
ウェザーの死亡直後、
状況を知っていても徐倫を励ますアナスイ、
ウェザーの死に車の事故が関係していること・ウェザーの死を悲しむエルメス、
そして状況を受け入れ、風の中で話したいと嘆く徐倫。
漫画以上に、きました。きっっつい。
その後の、c-moon戦から最終戦まで。
アニメで見ると意外にもテンポが良い。これは驚きでした。c-moon戦の序盤、車が前方から落ちてくるシーンは漫画以上に絶望感と「何が起きているんだ!」感が凄かった。。(褒め言葉)
承太郎が来た瞬間(時を止めた瞬間)、結末を知っているのに、「これはひょっとしたら行けるぞ、?」なんて思ったり。。
時の加速の描写も良かったです。ジワジワ加速していき、オーシャンに出てからの異常な速度感が凄かった。
漫画よりアニメの方が臨場感は伝わりました。本当に絶望なんだけど、アナスイの言葉で希望が垣間見えるシーン。アニメだと凄く没入できます。まるであの輪の中にいるみたいだった。
一巡前、あまりに呆気ない決着に、絶望が追いつかない。。(褒め言葉)
それに対して、徐倫がエンポリオに託すシーン。
あそこを丁寧に描くアニメ班。よく分かってらっしゃる。
エンポリオがウェザーのDISCを利用するシーンの伏線も綺麗だし、プッチは引力が切れなかったっていう流れも完璧。
そして何より、漫画にはなかった、6部チーム全員の回想が入ってからプッチを叩きのめしてくれたのは本当に嬉しかった。
全ての決着後の「僕の名前はエンポリオです。」のシーン。あれはちゃんとジョジョ全てを観てから観た方が良い。全ての因縁の決着、そして正確には違えど、徐倫たちの生まれ変わりにまた出会えた運命への喜びと安堵感、でも一巡前の徐倫たちはこの世にいないことへの悲壮感、他にもたくさんのたくさん感情が一気に流れ込んできます。その全てが、あの一言に込められています。
アニメ制作班、本当にありがとう。
ちなみに僕は7部推しです。
何年もかけていいのでアニメ化待ってるよ。