プラ さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
難しい。。。
原作未プレイ勢。
先祖代々伝わる人形芸をしながら旅をし続けていたユキトは、この街で空を飛ぶ夢を見るという不思議な少女・ミスズと出逢う。この少女が話す夢は、母から言い伝えられていた空にいる女の子の話と似ていた。ユキトは旅をやめ、その関連について探るためにこの街に残ることを決める。ユキトはミスズと過ごすうちに、夢の少女の正体と自分の役割について気付きはじめる。そして、長い旅の終わり、ミスズが抱える想い・翼に籠められた願いを知ったユキトは鳥になり、空に還っていく少女を見送るのであった。
○カノ編
母親を亡くし気分が落ちんでいた幼少時、寺の奥に導かれ光り輝く"羽根"に触れたカノは、この時を境に多重人格のような症状が出始める。右手首のあざは別人格によるリストカットの時にできた傷跡である。カノの姉はあざの上からバンダナを巻き、大人になるまで外さなかったら魔法が使えるようになるんだと言い聞かせる。カノの姉は、カノの精神病を治すため、カノに寄り添って生きて行くことを決意する。
一方カノは、何もせずにただ守られていることを気にしており、魔法を使えたら母親に会って産まれてきてしまったことを謝りたいんだと話す。もちろん、母親に会えないことも、空も飛べないことも、そして魔法が使えないこともカノはわかりきっていたのだが。
ある夜、カノはユキトを含め周囲の人々にずっと迷惑をかけて来たことに耐えきれなくなり、"空を飛ぶ"と書置きを残して家を出る。寺の奥にある光り輝く羽根に導かれたかのように、その場所で倒れていたカノ。ユキトが羽根をカノの上に乗せると、シラホとヤクモがこの羽根にまつわる伝承を語り始める。その物語が終わったあと、カノは夢の中(?)で母親に会い"ありがとう"と伝えることができた。
母親にはもう会えないんだと受け入れることができたカノの右腕からはあざが消えたのだった。
○ミナギ編
お父さん子であったミナギが母に望んだ"妹"、寂しさを紛らわしていたお腹の"妹"を流産してしまい、心を病んだミナギの母。流産という事実を受け入れたようだが、ミチルを産んだことにしミナギを"ミチル"として認識するようになった。
しかし、ユキトに会ったことでその認識は変化し、もはやミチルorミナギがいたことすら忘れてしまった。"ミチル"として生きてきたミナギであったが、ついに居場所をなくしてしまう。「翼を失い、もはや空を飛べなくなってしまった」と涙ながらに話すミナギであった。
ユキトは家出したミナギを母親のもとへと連れて行き、ユキトと旅に出るのも母親とヨリを戻すのも選択は自由だと、"ミナギ自身"で選べと言う。
ミナギが母親を"お母さん"と呼ぶと、記憶が蘇りミナギのことを"ミナギ"と呼び返す。ふたりは涙ながらに抱擁するのであった。
一方ミチルは、空にいる少女について語りだす。その少女はぼろぼろに傷ついた羽根をもち、毎日悲しい夢を見るのだと言う。その羽根にはたくさんの人々が見てきた思い出が詰まっていて、自分はその羽根を一枚だけわけてもらったと語る。
人は思い出がなければ生きて行けないが、思い出だけでも生きては行けない…ミチルはミナギを慰めるために現れた"夢のかけら"であったのだった。
本物のミチルは産まれてくることを神様に許されなかったが、"ミチル"として生きてこれたのは楽しかった、そう語るミチルであった。
母親の心の病が寛解したので、ミナギはミチルを食事に誘う…ミナギはここでミチルとの別れを察していたのだろうか?
ミナギの母も、ミナギが友だちを連れてきたことを嬉しく思い、ミチルという名前であることを聞くとミナギとの思い出を楽しく話し出す。
ミチルはミナギにもらった星の砂をミナギに預ける、まるで別れを告げるように。
ミナギは、母が"夢"を見て笑っていてくれるように"ミチル"として生きていくことを決意する、自分が"妹"を望んでしまった"罪"を雪ぐために。
"ミチル"として生き始めてからも、ミナギは父が家を出てから駅長をしていた駅舎で父の帰りを待っていた。
そしてある夜、ミチルと出会った。自分が"ミナギ"として唯一過ごせたのがミチルと一緒に遊んでいた時間であり、楽しい"夢"であった。しかし、自分が"罪"を犯さなければ、誰も夢を見ずに済んだのだから、とも言うのであった。
ミチルは"空の少女"のもとにもう帰らなけらばならない。ミナギはミチルを失ってしまうこと、楽しい"夢"が終わってしまうことを哀しむ。そんなミナギにミチルは告げる…悲しい"空の少女"の少女にミナギとの楽しい思い出を届けに行くんだ、彼女に悲しいことばかりではなく楽しいこともたくさんあることを伝えるんだ、わたしと過ごした楽しい"夢"を"思い出"に変えられるのはミナギだけなんだ、ミナギはいつも笑ってなければならないんだ、と。
ミチルとミナギは背を向け、涙をこらえながら笑顔で互いに別れを告げる。
別れたあとミナギはこう言ったのだった…ありがとう、ミチル。
○ミスズ編
発作の頻度も高くだんだん具合も悪くなっていったミスズは、「今年の夏は特別だ。ユキトさんに出会ってから夢を見始めた。この夏をいちばん幸せにしたい」と語る。
彼女の見る夢の中で、夢は女の子をむしばんでいき大切な人のことさえ忘れてしまう。そして、最後の夢を見終わったら女の子は死んでいく…大切な人が病まないようにお互い離れ離れになろうとする。
一方のユキト。俺たちは近づきすぎてしまった、だから俺はミスズから離れる…俺はお前のそばにいられないんだ、と告げる。そして、ずっとミスズのそばにいるとだけ言い遺して、ユキトは消える。
ある日、ミスズはとあるカラスに出逢い、”ソラ”と名付ける。ミスズはこのごろ背中が痛くなるのだとソラに話しかける。そして、自分が好きになってしまったことでみんな不幸になるなら…もう起きないでずっと眠っていようと独り言つのであった。その時、ソラは自分はかつて人間・ユキトだったことを思い出し霊的な存在としてミスズに再び現れ、ミスズの傍に居続ける、ゴールにたどり着くまで頑張ろうとだけミスズに告げて再び消えるのであった。
一方のハルコは、ミスズを娘にするために直談判しに行く。ミスズを忌避するような態度を取っていたが、本当はミスズのことが好きでたまらず、橘の家の前で土下座までして神尾の子どもにした。二人で親子をやり直そうと決意するミスズとハルコであった。
しかし、一晩経った朝、ミスズはハルコのことを忘れていた。幼児退行したかのような言動のミスズの目には光がなかった。ミスズを車椅子に乗せて散歩に出かけたハルコは、ばったりケイスケと出会う。ケイスケは、ハルコ"おばさん"と呼ぶミスズを見てミスズを引き取ろうとする。そんなケイスケにハルコは3日だけ待ってくれと告げる。
3日過ごすうちにミスズとちょっとは仲良くなるも、ハルコは観念してミスズを引き渡す。
最後に海を見せてあげようとハルコはミスズを連れて行く、どうしていままで見せてやれなかったのだろうかとつぶやきながら…ケイスケに引き渡されたミスズだったがケイスケを嫌がり、動かない足で必死にハルコの元へ駆け寄る…"ママ"と叫びながら。結局、ミスズはハルコのもとへ戻っていった。
夏祭りに行きたいと切願するミスズをハルコは雨の中、バイクを走らせて神社に連れて行く。ミスズをこんな有様にした神様を恨むハルコだったが、カラスが騒ぐ。すると、賽銭箱の奥にいつかミスズの誕生日プレゼントに買った恐竜のぬいぐるみがあった。ハルコはミスズにそれを取らせ、プレゼントした。そして、次の朝にはミスズの目には光が戻り、記憶も戻って元通り元気になっていたのだが…
ミスズはハルコを安心させるために、身体は痛くないと嘘をつく。そして、今日で夢を見るのが最後だと告げる。真っ白な翼でわたしは空を飛んでいた、世界でいちばん悲しい夢、これからはずっと母さんのそばにいるんだ…と語るミスズ。ハルコとソラに先に行ってて告げるミスズ、お母さんはゴールと言いながら車いすから立ち歩き出す。
「もうゴールしてもいいよね?」
わたし頑張ったからいいよね?…もう一度だけ頑張ろうと決めた夏、ユキトに出会ってから始まった夏、この夏に一生分の楽しさが詰まってた…わたし頑張ってよかった、わたしは独りきりじゃなかった、幸せと一緒にゴールできた…ずっと探してた幸せな場所にたどり着いたミスズは、"お母さん、ありがとう"とだけ告げて逝くのであった。
ハルコはソラに語りかける…ソラには翼がある。翼のない人間の代わりに飛んで、人の夢や願いをすべて空に返すんだ。そうすれば私たちは穏やかに過ごせるんだ…ソラは空に飛び立つ。空に還ったひとりぼっちの少女を探し、連れ戻すために。
「「彼らには過酷な日々を、ぼくたちには始まりを…」」
(以下メモ)
1話
・人形を操る芸でお金を稼ぎながら旅をするユキト
・手首にバンダナをまいた少女カノ
空にはもう一人の自分がいる気がする、そんな不思議なことを言う少女ミスズ
2話
・ひよこが恐竜になると信じてたミスズ
・誕生日であることを告げなかったミスズ
・魔法が使えたらにばんめにやりたいことは"空を飛ぶ"、でもいちばんやりたいことは教えてくれないカノ
・夜に徘徊し神社で覚醒(?)したカノ
3話
・娘のことなのに何もわからないハルコ
・突然、人格が変わりわけのわからないことを話し出すカノ
・空を飛ぶ夢を遡っていくミスズ
・白い翼を持った少女の絵本を読んだことがあると言うミナギ
4話
・ミナギが母親といることをあまり良く思っていないミチル
・自分は母親の夢のかけらだと言うミナギ
・空を飛ぶ夢の続き、青くて綺麗な空なのに哀しさをおぼえたと語るミスズ
○母親を亡くし気分が落ちんでいた幼少時、寺の奥に導かれ光り輝く"羽根"に触れたカノは、この時を境に多重人格のような症状が出始める。
右手首のあざは別人格によるリストカットの時にできた傷跡である。
カノの姉はあざの上からバンダナを巻き、大人になるまで外さなかったら魔法が使えるようになるんだと言い聞かせる。
カノの姉は、カノの精神病を治すため、カノに寄り添って生きて行くことを決意する。
一方カノは、何もせずにただ守られていることを気にしており、魔法を使えたら母親に会って産まれてきてしまったことを謝りたいんだと話す。
もちろん、母親に会えないことも、空も飛べないことも、そして魔法が使えないこともカノはわかりきっていたのだが。
ある夜、カノはユキトを含め周囲の人々にずっと迷惑をかけて来たことに耐えきれなくなり、"空を飛ぶ"と書置きを残して家を出る。
寺の奥にある光り輝く羽根に導かれたかのように、その場所で倒れていたカノ。
ユキトが羽根をカノの上に乗せると、シラホとヤクモがこの羽根にまつわる伝承を語り始める。
その物語が終わったあと、カノは夢の中(?)で母親に会い"ありがとう"と伝えることができた。
母親にはもう会えないんだと受け入れることができたカノの右腕からはあざが消えたのだった。
5話
・海に行きたい、そうその子は言ったけど、連れて行くことはできなかった…まだ夏は始まったばかりなのに…そうユキトに語りかけるユキトの母
・夢の続き、月が浮かぶ空を飛ぼうとするが、みんなが閉じ込めようとしてそれ以上飛べなくなってしまったと話すミスズ
・いつもお米券をくれるのだが、今日はお父さんからもらった星の砂をユキトとミチルで分けあうミナギ
・背が高いのがちょっぴり自慢、空に少しだけ近いから、と話すミナギ
・母親から"ミチル"と呼ばれるミナギ
・友だちになれそうになると体が強張って急に大泣きし出してしまうミスズ
・奇怪な症状のせいで親戚の間をたらい回しにされたあげく、いやいや引き取った叔母のハルコ
・ミナギが来ないことを寂しがるも、なぜかミナギの家に行こうとしないミチル
○お父さん子であったミナギが母に望んだ"妹"、寂しさを紛らわしていたお腹の"妹"を流産してしまい、心を病んだミナギの母。
流産という事実を受け入れたようだが、ミチルを産んだことにしミナギを"ミチル"として認識するようになった。
しかし、ユキトに会ったことで変化し、もはやミチルorミナギがいたことすら忘れてしまった。
"ミチル"として生きてきたミナギであったが、ついに居場所をなくしてしまう。
"翼を失い、もはや空を飛べなくなってしまった"と涙ながらに話すミナギであった。
6話
・夢の続き、少女は森の中で"海"の話をしていて、それはもう楽しくてしかたがなかった、と話すミスズ
・ミナギは夢から醒めないといけない、と寂しそうに語るミチル
・何か大切なものを失くしてしまったように感じ、診察に訪れたミナギの母
○ユキトは家出したミナギを母親のもとへと連れて行き、ユキトと旅に出るのも母親とヨリを戻すのも選択は自由だと、"ミナギ自身"で選べと言う。
ミナギが母親を"お母さん"と呼ぶと、記憶が蘇りミナギのことを"ミナギ"と呼び返す。
ふたりは涙ながらに抱擁するのであった。一方ミチルは、空にいる少女について語りだす。
その少女はぼろぼろに傷ついた羽根をもち、毎日悲しい夢を見るのだと言う。
その羽根にはたくさんの人々が見てきた思い出が詰まっていて、自分はその羽根を一枚だけわけてもらったと語る。
人は思い出がなければ生きて行けないが、思い出だけでも生きては行けない…ミチルはミナギを慰めるために現れた"夢のかけら"であったのだった。
本物のミチルは産まれてくることを神様に許されなかったが、"ミチル"として生きてこれたのは楽しかった、そう語るミチルであった。
○母親の心の病が寛解したので、ミナギはミチルを食事に誘う…ミナギはここでミチルとの別れを察していたのだろうか?
ミナギの母も、ミナギが友だちを連れてきたことを嬉しく思い、ミチルという名前であることを聞くとミナギとの思い出を楽しく話し出す。
ミチルはミナギにもらった星の砂をミナギに預ける、まるで別れを告げるように。
○ミナギは、母が"夢"を見て笑っていてくれるように"ミチル"として生きていくことを決意する、自分が"妹"を望んでしまった"罪"を雪ぐために。
"ミチル"として生き始めてからも、ミナギは父が家を出てから駅長をしていた駅舎で父の帰りを待っていた。
そしてある夜、ミチルと出会った。
自分が"ミナギ"として唯一過ごせたのがミチルと一緒に遊んでいた時間であり、楽しい"夢"であった。
しかし、自分が"罪"を犯さなければ、誰も夢を見ずに済んだのだから、とも言うのであった-
○ミチルは"空の少女"のもとにもう帰らなけらばならない。
ミナギはミチルを失ってしまうこと、楽しい"夢"が終わってしまうことを哀しむ。
そんなミナギにミチルは告げる…悲しい"空の少女"の少女にミナギとの楽しい思い出を届けに行くんだ、彼女に悲しいことばかりではなく楽しいこともたくさんあることを伝えるんだ、わたしと過ごした楽しい"夢"を"思い出"に変えられるのはミナギだけなんだ、ミナギはいつも笑ってなければならないんだ、と。
ミチルとミナギは背を向け、涙をこらえながら笑顔で互いに別れを告げる。
別れたあとミナギはこう言ったのだった…ありがとう、ミチル。
・ユキトがミチルとの別れから神尾家に向かうと、苦しんで倒れなかなか目を覚まさないミスズ
7話
・日記に毎日"ユキトと○○した"という一文しか書かないミスズ
・日記にやったことではなく"やりたいこと"を書けとミスズに言うユキト
・ユキトと海に行きたいと言うミスズ
・発作を起こさせないようにミスズと関わろうとしないハルコ
○夢は女の子をむしばんでいき、大切な人のことさえ忘れてしまう。
そして、最後の夢を見終わったら女の子は死んでいく…大切な人が病まないようにお互い離れ離れになろうとする。
・今年の夏は特別だ、ユキトさんに出会ってから夢を見始めた、この夏をいちばん幸せにしたい…そう語るミスズ
・ついに足が動かなくなってしまったミスズ
・霊的な何かに背中を斬られるユキト
・また独りぼっち…そう語るミスズ
・俺たちは近づきすぎてしまった、だから俺はミスズから離れる…俺はお前のそばにいられないんだ……そう告げるユキト
・いつか誰かが少女の願いを叶えるために、人形に力を蓄えたと語るユキトの母
・ずっとミスズのそばにいてやる…そう言い遺し消えたユキト
8話
・カンナから守護の命を授けたリュウヤ
・家族というものがどんなものかわからないカンナ
・カンナは毎日夢を見るのだが、それは母の夢だと言うリュウヤ
・母に会いたい、それは叶わぬ願いだとわかっていると言うカンナ
・カンナとウラハを連れてお社を出て行ったリュウヤ
・人を殺めるなとリュウヤにな命ずるカンナ
・自分は翼を持っているのに飛べない、自分の願いは空に届くのか…そう語るカンナ
○リュウヤたちは紀州の山の奥になんとかたどり着き、カンナを母のもとへ連れて行くことに成功する。
しかし、母は今すぐ山を出て行けと告げる。
9話
・突然、戦が始まり矢が刺さってしまったカンナの母
・私に触れるな、と言うカンナの母
○夢は終わりを迎えた、永遠で幸せであれとリュウヤに命を下し、空に翼を広げて飛び立つカンナであったが、呪いをかけられ消えてしまう。
呪詛をかけられてしまったせいで、空の上で哀しい夢ばかり見るカンナ…彼女を救う道を探そうとするリュウヤとウラハがたどり着いたのは、以前翼人をかくまっていたという神社。
そこでウラハは"夢を継なぐ"法術を学び、後がないリュウヤはウラハとの間に子をなすことで意思を継ごうとする。
・時代は現在に戻り、ミスズと出逢うカラス
10話
・自分に懐いてくるカラスに"ソラ"と名前をつけるミスズ
・カラスにミスズについて語るハルコ
・見たことのある景色、でも思い出せないんだと言うカラス
・このごろ背中が痛くなるとカラスに話しかけるミスズ
・ユキトには温泉巡りと嘘を言い、ミスズを娘にするために直談判しに行くハルコ
・自分が好きになってしまったことでみんな不幸になるなら…もう起きないでずっと眠っていようと独り言つミスズ
○自分はかつて人間・ユキトだったことを思い出したカラスは霊的な存在として再び現れる。
ミスズの傍に居続ける、ゴールにたどり着くまで頑張ろうとだけミスズに告げて再び消える。
11話
・大好きな人の夢を見た、ユキトさんは大切な何かをくれた、ひとりでも頑張っていこうと決意するミスズ
・歩くのはつらいけど頑張って外を歩くミスズ
・ハルコのことを覚えているような"気がする"カラス
・ミスズを忌避するような態度を取っていたが、本当はミスズのことが好きでたまらず、橘の家の前で土下座までして神尾の子どもにしたハルコ
・空にいるもう一人の自分の夢を背負っていると語るミスズ
・二人で親子をやり直そうと決意するミスズとハルコ
○一晩経った朝、ミスズはハルコのことを忘れていた。
幼児退行したかのような言動のミスズの目には光がなかった。
ミスズを車椅子に乗せて散歩に出かけたハルコは、ばったりケイスケと出会う。
ケイスケは、ハルコ"おばさん"と呼ぶミスズを見てミスズを引き取ろうとする。
そんなケイスケにハルコは3日だけ待ってくれと告げる。
3日過ごすうちにミスズとちょっとは仲良くなるも、ハルコは観念してミスズを引き渡す。
最後に海を見せてあげようとハルコはミスズを連れて行く、どうしていままで見せてやれなかったのだろうかとつぶやきながら…ケイスケに引き渡されたミスズだったがケイスケを嫌がり、動かない足で必死にハルコの元へ駆け寄る…"ママ"と叫びながら。
結局、ミスズはハルコのもとへ戻っていった。
12話
・"翼が痛い"と言うミスズ
○夏祭りに行きたいと切願するミスズをハルコは雨の中、バイクを走らせて神社に連れて行く。
ミスズをこんな有様にした神様を恨むハルコだったが、カラスが騒ぐ。
すると、賽銭箱の奥にいつかミスズの誕生日プレゼントに買った恐竜のぬいぐるみがあった。
ハルコはミスズにそれを取らせ、プレゼントした。
そして、次の朝にはミスズの目には光が戻り、記憶も戻って元通り元気になっていたのだが…
○ミスズはハルコを安心させるために、身体は痛くないと嘘をつく。
そして、今日で夢を見るのが最後だと告げる。
真っ白な翼でわたしは空を飛んでいた、世界でいちばん悲しい夢、これからはずっと母さんのそばにいるんだ…と語るミスズ。
○ハルコとソラに先に行ってて告げるミスズ、お母さんはゴールと言いながら車いすから立ち歩き出す…もうゴールしてもいいよね?
わたし頑張ったからいいよね?…もう一度だけ頑張ろうと決めた夏、ユキトに出会ってから始まった夏、この夏に一生分の楽しさが詰まってた…わたし頑張ってよかった、わたしは独りきりじゃなかった、幸せと一緒にゴールできた…ずっと探してた幸せな場所にたどり着いたミスズは、"お母さん、ありがとう"とだけ告げて逝くのであった。
○ハルコはソラに語りかける…ソラには翼がある。
翼のない人間の代わりに飛んで、人の夢や願いをすべて空に返すんだ。
そうすれば私たちは穏やかに過ごせるんだ…ソラは空に飛び立つ。
空に還ったひとりぼっちの少女を探し、連れ戻すために。
彼らには過酷な日々を、ぼくたちには始まりを…