イツキ さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
運命に抗う子供たちを描くダークファンタジー(ちょっと『進撃の巨人』っぽい?)
孤児院『グレイスフィールド(GF)』で暮らす主人公・エマは、同じ施設で育つ「家族」らと幸せな日々を送っていた。だが、ある日、自分たちは、里親を待つ孤児などではなく、施設外に住む「鬼」らの食料である食用児であり、時期が来れば食肉として「出荷」されてしまうという残酷な真実を知ってしまう。その過酷な運命に抗うため、エマは、同年代で最年長の切れ者、ノーマン、レイらと共に、残りの「家族」らを連れてのGF脱走計画をスタートさせる。本作品には続編があり、今期はGF脱走までを描く。
この作品の魅力は、何と言っても、孤児院、改め「農園」の監視員であるママ・イザベラとの心理戦にある。その演出は臨場感たっぷりで、ママの、慈愛とも冷酷ともとれる微笑みには、成人して日の浅くない私でさえ、背筋が凍り付いてしまう。彼女に挑む主人公らが12歳という設定は些か無理がある気もするが、それを抜きにしても、ストーリー、プロットは興味深い。(少し『進撃の巨人』と通ずるものがあるかもしれない。)
筆者のおすすめはEP.12『150146』。余談だが、本作品の各話タイトルには、食用児の識別番号である6桁の数字が用いられる。この数字が示す意味を解き明かすのもまた一興である。