テングタケ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
味わい深い
ゆるふわな少女二人が、半装軌バイクに乗って崩壊した都市をさまよう、ポスト・アポカリプス物です。
なんというか、とても味のある作品でした。ドイツ軍っぽいバイクや軍服がカッコよく、常に死と絶望をはらんだ展開ながら、少女二人の個性で鬱アニメにならず、歌や画像が楽しげなOPやEDもいい感じでした。
さて、ここからネタバレです。
戦争によって文明の崩壊した世界がほのめかされますが、平和だった頃の主人公の記憶が描かれることは最後の方までありません。同時代の人間なのに、やけに物知りな主人公と無知な相棒。数年前まで高度な文明が栄えていたはずなのに、あちこちにある更に高度な古代の文明の痕跡。階層構造と言っておきながら、とてもそうは見えない都市構造。そして都合良く動く動力群。
ははあ、これはアレだな、最後にセカイや主人公の謎が明かされて驚かせる、猿の惑星やシックスセンス的なオチだな、そう思って伏線を見逃さないように気を張って観ていました。
が、そんなことは全然ありませんでした。
まあ驚くべきオチはありませんでしたが、味わい深い作品であることは間違いありません。しかしなんで、我々は旧ドイツ軍に憧憬・愛着を感じてしまうのでしょう。連合国側の人たちはどうなんでしょうか?