二足歩行したくない さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ガチりすぎてついにショベルカーで整地を始めるゆるキャン劇場版
可愛い女の子たちがみんなでキャンプするアニメ「ゆるキャン△」の劇場版。
放映版では主役は女子高生でしたが、劇場版の本作では年月が経っていて、メンバーは社会人になっています。
タイトルこそ、"ゆるいキャンプ"でゆるキャンですが、本作中ではキャンプシーンはあまりないです。
ゆるキャンの主要メンバー5人が大人になって、久しぶりに集まりみんなで成し遂げる様が描かれており、放映版ありきの内容です。
劇場版から初視聴しちゃうと作品の魅力半減なので注意が必要ですね。
なでしこは昭島でキャンプ用品店に、リンは名古屋の出版社に、あおいは小学校教師、恵那は横浜でトリマーにと、それぞれ就職して、それぞれ別々の生活を送っています。
そんな折、ツーリングの計画を立てていたリンの元に千明から連絡がきて、一緒に飲みに行くことになります。
千明は東京のイベント会社に就職していましたが、現在は転職をして山梨の観光推進機構に勤めていて、閉鎖済みの施設の再開発を担当していました。
その話を聞いたリンが何気なく言った「キャンプ場にでもすればいい」という話がきっかけになり、かつての仲間を集めてキャンプ場を作るという内容です。
つまりキャンプでつながったメンバーが、大人になってキャンプ場を設営する話ですね。
登場キャラはキャンプ場を経営することについて勉強してきているわけではなく、ノウハウがあるわけでもないので、展開は正直かなりご都合主義なところがあります。
そもそも現場が駅徒歩3分みたいな場所なわけがなく、お仕事もしていて生活があるのに実際問題として遠路はるばるそうそう集まれるわけもなく、よしんば作り方を知っていたとしても立てた後で誰が切り盛りするのかとか頭をよぎりましたが、そのあたりは"アニメなので"で置いておく感じです。
現実的に考えてしまうと、大学出て社会人になった女性が5人とも彼氏がいないわけがないので、そもそも定職がファンタジーなオタクのみなさんも安心して見れる内容になっています。
俺も昭島でなでしこちゃんと一緒にキャンプ用品の店員とかやりたいなあ。
キャンプ場を立てる内容ですが、なんでもトントン拍子ではいかず、途中で大きなトラブルがあります。
"大人でもなんでもできるわけではない"という現実を直視するのですが、その上で歩みだす5人の姿に感動できました。
ゆるい日常系アニメの放映版とは違い、筋の通ったストーリーがありますが、放映版と変わらず素晴らしい作品でした。