ローズ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
dream come true
メキシコに留学するために勉強とバイトを頑張る恒夫。
下半身麻痺のために車椅子を使っているジョゼ。
ある夜、恒夫は暴走した車椅子と衝突して怪我をする。
この事故がキッカケとなって、ジョゼと恒夫は知り合いとなった。
障害者をどのように捉えるか。
ジョゼは車椅子が無いと移動できない障害者です。
簡単に”障害者”というくくりで分けられますが、障害の程度などによって、等級があります。
私の父親はクモ膜下出血の後遺症で、言語障害と半身麻痺になりました。
障害等級の審査には医師の診察・立ち合いが必要ですが、診察して数分。
当たり前のように「1級です」と言われた時は力が抜けました。
ジョゼの障害の等級は分かりませんが、障害者年金は貰える程度など推察できます。
祖母との2人暮らし。
生活に余裕があったとは思えないですね。
おそらく、家計の管理は祖母。
ジョゼの手助けをしていた祖母ですが、作品の途中で退場します。
祖母の他界もあって、ジョゼは独り立ちを考えたのでしょう。
ジョゼは想像の世界で生きてきました。
現実世界では、夜の散歩程度がやっとの事。
しかし、恒夫と出会い、世界が広がります。
行動範囲が広がったジョゼには、目新しい物が多かったですね。
海がしょっぱいという事も再確認。
車椅子での電車の利用などもリアルに感じます。
障害者の恋愛について。
ハッキリ言ってキビシイですね。
相手にハンデがあるのに、わざわざ茨の道を選択する人は少ないです。
ジョゼと恒夫の場合はどうだったのか。
ジョゼは障害者、恒夫は健常者です。
恒夫が聖人君主であっても、簡単にジョゼに恋心を抱く事は難しいでしょう。
ジョゼにとっての夢を叶えてくれる恒夫の存在が、信頼から恋心に変わるのは想像できますが。
恒夫は車にはねられて怪我をします。
医師の診断では、リハビリ必須。
後遺症が残るかもしれない、という診断です。
恒夫の絶望と復活の描き方が良いですね。
恒夫は留学ができなくなりました。
ジョゼは、図書館での絵本の読み聞かせで、恒夫を鼓舞します。
恒夫はリハビリの結果、松葉づえで退院。
夢を諦めなかったです。
障害があっても、夢や希望を持ち続ける事が大事だよ、みたいなメッセージかな。
人には色々な個性があり、障害も個性の1つという風に捉える事ができます。
ジョゼは働きながら画を書く事を選択しました。
恒夫は留学して勉強する事を選びました。
本作品を視聴した人にも、夢や希望はあるでしょう。
夢や希望は、些細な事でも構いません。
一歩を踏み出す勇気。
行動を起こさないと何も得られないです。
さあ、あなたも一歩を踏み出しませんか。